建設グラフインターネットダイジェスト

〈建設グラフ2005年3月号〉

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四国の中枢都市「高松」に新拠点を創造

新たな街路形成を進める「サンポート高松地区」に官署を集約し、まちに溶け込んだ賑わいを創出
四国の営繕スタンダードを提案する合同庁舎

国土交通省四国地方整備局営繕部 高松地方合同庁舎a棟(仮称)

国土交通省四国地方整備局は、高松市内の新たな街路形成地区である「サンポート高松地区」において、高松地方合同庁舎a棟(仮称)の建設を進めている。
これは高松市内に散在する老朽・狭隘な官署を集約・合同化し、利用者の利便性の向上を図るとともに、四国地方の災害対策活動を行う防災拠点として、高松シンボルタワー西側に整備するものだ。
庁舎はA棟とB棟(共に仮称)の2期に分けて建設する予定で、現在は平成18年度の完成を目指し、a棟の建設が進められている。
この整備計画にあたっては、有識者懇談会におけるパブリックスペースの在り方の提言など、広く意見を聞きながら、新拠点として以下の4つの視点を設定している。
まちの活性化
新庁舎は、サンポート高松シビックコア地区のまちに溶け込んだ賑わいを創造する。
新庁舎東側の駅前広場から瀬戸内海へ続く歩行者専用道には、海に浮かぶ島々をイメージした「緑の丘」を配置し、ランドスケープの連続を図りながら、市民が気軽に利用できるパブリックスペースを提供する。このパブリックスペースには訪れる人にとって快適な空間となるよう、樹木やピロティによる“路地空間”を配置する。
 
▲まちと一体となったパブリックスペース
(イメージ)
またその中央には国の施策の広報や市民の憩いの場となるような開放的な「行政情報プラザ」を設置し、国の施設がより身近に感じられる計画とする。
庁舎は、健常者のみならず、肢体不自由者や高齢者、幼児連れの方など、誰にでも使いやすいユニバーサルデザインに配慮している。
景観・歴史・風土との調和
建物の外観は、日本建築の伝統美である縦と横のラインの調和を基調に玉藻城や船の持つ重厚で落ち着いた色調をベースにデザインしている。建物頂部には、防災無線用パラボラアンテナやヘリポートを目立たない形で収納し、都市景観に配慮するとともに庁舎のシンボル性を表現する。
さらに四国らしい特徴を持たせるため、地場産の木材や石材を積極的に使用するとともに、地域に適した樹木による魅力あふれる緑化を採用し、市民に親しまれる庁舎を目指す。
▲行政情報プラザ(展示利用)イメージ ▲行政情報プラザ(講演利用)イメージ
環境への配慮
都市のヒートアイランド現象を低減させ、都市環境に潤いを与えるため、敷地内及び屋上に積極的に緑化を行う。屋根に降った雨水は地下の水槽に貯留し、再生水と混合して便所の洗浄水や植栽への散水等に有効に利用。また建物頂部に太陽光発電パネルを設置し、自然エネルギーを有効に活用する。さらに水平庇や垂直ルーバーによる熱負荷を軽減させることに加えて、建物の窓を開閉可能にして自然換気を実施。省エネルギー化を推進した環境施策を積極的に進めている。
防災拠点となる庁舎
新庁舎は大規模地震などの災害時にも防災拠点として機能できるよう、高い耐震性能を確保する。また非常用電源、貯水槽設備のほか屋上にはヘリポートを設置。さらに高潮対策にも万全を期し、都市拠点の防災基地としての役割を果たす。
▲北東上空より新庁舎を望む
(イメージ)
高松地方合同庁舎A棟(仮称)建設工事
●建築工事/大成・西松・安藤特定建設工事共同企業体
大成建設株式会社
四国支店/高松市サンポート2-1
高松シンボルタワー19階
TEL. 087-825-3400


西松建設株式会社
四国支店/高松市番町3-8-11
TEL. 087-831-1471


安藤建設株式会社
四国営業所/高松市天神前5-29
TEL. 087-833-0905


●低層棟建築工事/合田・四国開発建設共同企業体
株式会社合田工務店
高松市天神前9-5
TEL. 087-861-9155


四国開発建設株式会社
高松市扇町1-1-47
TEL. 087-822-6364


●電気設備(電力)工事 ●電気設備(通信)工事
株式会社四電工
高松市松島町1丁目11-22
TEL. 087-836-1111


●機械設備(空調)工事 ●機械設備(衛生)工事
日立プラント建設株式会社
四国営業所/高松市天神前10-12香川天神前ビル
TEL. 087-834-3662


川崎設備工業株式会社
四国営業所/香川県丸亀市土居町2丁目2-5
TEL. 0877-23-2848



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