〈建設グラフ1999年4月号〉

ZOOM UP

高度情報通信社会に対応する光ファイバー網を整備

札幌〜旭川を結ぶ一般国道12号などで整備実施

北海道開発局札幌開発建設部

北海道開発局札幌開発建設部は、高度情報通信社会の基盤となる光ファイバー網の構築に向けて「情報ボックス」の設置工事を実施している。
「情報ボックス」は、光ファイバーを収容する管路(φ250o)で、道路本体内に整備されるもの。
この事業は、平成7年2月に閣議決定された「高度情報通信社会推進に向けた基本方針」に基づき、光ファイバー網の構築を目指して進められているもので、北海道では道内1、2番目の主要都市である札幌市と旭川市を結ぶ一般国道12号を中心に事業が進められている。
光ファイバーは、大量の情報を高速に伝送することが可能で、情報通信技術の核でもあり、道路管理を図る上からも重要な役割を担っている。
このため、道路管理用光ファイバー網の整備に併せ、民間事業者の光ファイバー網整備を支援する「情報ボックス」などの光ファイバー収容空間の整備を進めている。

光ファイバー網が整備されることで、ITV(監視カメラ)や気象観測装置(気象テレメーター)によって、道路管理に必要な情報をリアルタイムに処理することが可能となり、道路管理の高度化・効率化が図られることになる。
また、道路利用者へ道路情報を道路情報板に掲示して、随時知らせることも可能となる。
平成10年度は、一般国道12号の札幌市から深川市までの118km区間をはじめ、231号の厚田村、浜益村のほか、274号の夕張市で工事が実施された。
施工業者で構成されている国道12号工事安全連絡協議会の前田利弘会長(道路建設・砂子・ササキJV所長)は、「夜間工事がメインとなる札幌市内の現場では、特に交通事故防止のための安全対策を徹底している」という。札幌市内は、交差点が多く、歩行者の誘導や交通規制が多くなるため、ガードマンを多くしているという。
「札幌市内における現場の作業時間は、基本的に午後9時から翌朝の6時までだが、今冬は根雪も早く、1月、2月は冷え込みが厳しい日が多く、氷点下17度という日もあった。作業環境が厳しい上に、作業に不可欠の重機があまりの寒さに故障することがあった。ところが、夜中なので修理もおぼつかず、大変なこともあった」と話している。

【一般国道12号江別市】 一般国道12号 札幌市
一般国道12号 奈井江町 一般国道231号 浜益村

HOME