建設グラフインターネットダイジェスト

〈建設グラフ2004年3月号〉

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特集・わが国の文教施設整備最前線

物質的基盤を共有し、知の連携を図る

学部を越えた弾力的・流動的な施設利用を推進

熊本大学 (大江)総合研究棟

熊本大学は、各学部・講座・研究施設などの組織の枠を越え、弾力的・流動的に施設利用することをコンセプトに各団地で総合研究棟の整備を進めている。
(大江)総合研究棟は、主に薬学部が利用している熊本市大江本町の大江団地(敷地53ha)に整備するものである。
同大学の医学研究科・薬学研究科は「生命と医療を教育研究の使命とする」という共通認識のもと、知の連携や技術開発においてパートナーシップを発揮していくことを目的に、平成15年4月に医学薬学研究科として統合。

整備のスタンスとしては、この統合を踏まえ、ソフト・ハード両面で旧型の学部のバリアを取り除き、双方の知の連携や物質的基盤を共有できるよう、可能な限り共同利用スペースの創出を図ることとした。
施設概要は建築面積630m2、延べ床面積2,820m2。1階にはプロジェクト型研究スペースとして共同研究室3室、2階には研究発表や講演会などに使用できる240人収容可能な多目的ホールを設け、全学的な共同利用を図っている。
3〜5階は、大学院関連の居室や諸実験室などを配置。各階には給湯設備のあるリフレッシュスペースを設け、大学院生や研究者などの談話・休憩の場として計画した。

また、大江団地は環境管理に関する国際基準「ISO14001」の認証取得キャンパスであることから、「地球環境に優しい施設」をキーワードに、温暖化防止策として屋上の設備機器スペースを除いた部分を緑化。省エネルギー対策として複層ガラスや地熱を利用したアースチューブなどを使用している。
1階のアプローチは緩やかなスロープで段差を無くし、ユニバーサルデザインにも配慮している。
同施設は医薬学系を中心とした研究拠点として、また「地球環境に優しい施設」を実践するものとして大いに期待される。竣工は平成16年3月を予定している。

熊本大学 (大江)総合研究棟新営工事

●建築工事 ●電気設備工事
株式会社日動工務店
本社/熊本市水前寺公園28番10
TEL. 096-381-2428


本社/熊本市萩原町1番10号
TEL. 096-379-2121
●機械設備工事 ●エレベーター設備工事

本社/熊本市平田2丁目8番24号
TEL. 096-353-1155

九州支店/福岡市博多区博多駅前1-9-3
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TEL. 092-481-0931

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