建設グラフインターネットダイジェスト

〈建設グラフ2004年2月号〉

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特集・わが国の文教施設整備最前線

患者本位の質の高い医療の提供

高度医療・先端医療の提供と教育

名古屋大学 医学部附属病院中央診療棟

○設計主旨
名古屋大学医学部附属病院は明治4年5月に名古屋藩評定所仮病院として設置されて以来、130年余の長い歴史を持ち東海地区の中核病院として近代設備を駆使した治療を進めるとともに、医学教育及び臨床研究にも力を注ぎ医療の発展に貢献してきた。
しかし、最良の医療を提供する場であるべき病院施設は老朽化・狭隘化が著しく、加えて、近年の診療の高度化・先端化及び専門分化に対処するため、施設の再整備計画を進めている。その基本方針として、(1)患者本位の質の高い医療の提供、(2)施設の老朽化と教育・研究・診療との不適合性の解消、(3)21世紀に向けた近代医学・医療、及び教育・研究の場とすることを掲げ、新病棟の竣工(平成10年度)に続き、現在、新中央診療棟の建設に着手している。
○施設計画
中央診療棟の計画にあたっては外来棟・病棟及び各施設間での機能関連を保ちつつ、医療の変化に即応できる柔軟性を備えたものとした。一方、患者本位という基本方針に則り、患者動線の短縮化・区分化を図った。
1,2階を中心に外来棟及び病棟に近い位置には、患者の利用頻度が高い診療部門を配置し、各階においては外来棟側に患者動線、研究棟側にスタッフ動線・物品動線を集中させている。
免震装置(天然ゴム系築層ゴム) 名古屋大学鶴舞団地
また、地域・社会的貢献への要請が強まる中、プライマリーケアレベルの診療やディケア部門を拡充。1階に総合診療部、2階に精神科ディケア施設等を設けた。診療の高度化に対しては、総合的な遺伝子医療を確立するために遺伝子医療センターを充実し、5階手術室に術中mri診断や臓器移植等の最新医療を実現する施設を備えた。
さらに教育病院としての役割を重視し、臨床研修の企画立案から実践、評価までを総合的に実施する場として1階の卒後臨床研修センターを始め各階に研修スペースを設け、修学時から卒後に至る一貫した臨床医学教育システムの構築を可能なものとした。
構造的には地下1階と地下2階の間に天然ゴム系積層ゴム支承とオイルダンパで構成された免震層を設けることにより建物の揺れを抑える免震構法を採用し、大地震時に人命の安全性を確保し、継続して医療活動を行えるようにした。
また、中核病院としての役割を担うべく、広域の救急・災害応急医療に対応するために屋上にヘリポートを設置している。
建設地は、名古屋市昭和区鶴舞町65 名古屋大学鶴舞団地内、建築面積5,937m2。構造・規模は鉄骨鉄筋コンクリート造、地上7階・地下2階建、延べ床面積43,931m2。完成は平成17年7月の予定。

東海地区の中核病院としての役割を担う
名古屋大学医学部附属病院中央診療棟

●建築工事/鴻池・大成・中村特定建設工事共同企業体

名古屋支店/名古屋市中区錦2-19-1
TEL. 052-202-4500



名古屋支店/名古屋市中村区名駅1丁目1-4
JRセントラルタワーズ
TEL. 052-562-7500



本社/愛知県一宮市城崎通5丁目28番地ノ1
TEL. 0586-73-0151


●電気設備工事/トーエネック・千歳・中央電設特定建設工事共同企業体

本店/名古屋市中区栄1-20-31
TEL. 052-221-1111



中部支店/名古屋市中村区太閤1-4-10
TEL. 052-452-1378



名古屋支店/名古屋市中区栄2-3-16
TEL. 052-231-4511


●機械設備(空調)工事/ダイダン・大成設備・足立特定建設工事共同企業体

名古屋支社/名古屋市中区栄4丁目16-12
TEL. 052-243-6150



東海支店/名古屋市中村区名駅3-23-13
TEL. 052-563-0586

足立工業株式会社
本店/名古屋市中村区名駅南3丁目7-7
TEL. 052-561-1551


●機械設備(衛生)工事/斎久・浦安・大冷特定建設工事共同企業体

名古屋支店/名古屋市中区錦2-4-3
錦パークビル
TEL. 052-223-5550



名古屋支店/名古屋市中区丸の内3丁目9-23
TEL. 052-961-1911


本店/名古屋市東区東桜2丁目16-36
TEL. 052-931-8941



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