建設グラフインターネットダイジェスト

〈建設グラフ2004年1月号〉

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特集・わが国の文教施設整備最前線

わが国のIT産業に寄与する最先端技術を備えた施設として整備

半導体とスピンを利用した高性能・超低消費電力メモリの開発研究

東北大学 (片平)ナノ・スピン総合研究棟

▲現場の施工状況

東北大学電気通信研究所は、光通信の発祥の地であり、八木・宇田アンテナやマグネトロンの発明など、工学部電気工学科における電気通信の気運の高まりを背景に1935年に設置された研究所である。
同研究所は戦後、エレクトロニクス分野の急速な進展に伴って、1952年から研究部門を次々と増設。現在では20の研究部門とおよそ100名に上る教職員によって構成され、半導体研究の分野において常に世界をリードしている。

1994年には文部科学省に所属する58の研究所の中で「高次情報通信の学理及びその応用の研究」を、ハードウェアからソフトウェアまで幅広く行う唯一の全国共同利用研究所として改組された。21世紀の情報通信技術をより高性能にするだけでなく、長年培ってきた研究成果を発展させ、実用化技術の研究開発による社会還元を進めるため、この分野に関わる全国の産学官の研究者と連携し、その中核的な役割を担っている。

同研究所では現在、文部科学省より、「ITプログラム:世界最先端IT国家実現重点研究開発プロジェクト」である高機能・超低消費電力メモリの開発研究が委託されている。
この研究はナノテクノロジーに基づいた電子の負荷・スピン(磁性体)を駆使する高性能のデバイス開発で、次世代のit産業の基盤技術として極めて重要である。
電気通信研究所では現在、これら基盤技術を活用し、半導体とスピンを利用した超低消費電力メモリの開発を進めているところである。

この研究により、瞬時に起動する超低消費電カパソコン、小型バッテリーで動作する超軽量ノートパソコン、画像データを高速に切り替え可能な携帯電話等の実用化が可能となり、高機能・超低消費電力・高速・大容量・不揮発性を兼ね備えた次世代メモリが実現する。
ナノ・スピン総合研究棟は、この研究開発に必要不可欠な、ナノ半導体・スピン材料開発、プロセス、実装、評価システムを備え、最先端技術を備えたモレキュラークリーンルームを有する施設として計画するものであり、わが国のIT産業の活性化に資するものとなる。

建設地は、宮域県仙台市青葉区片平の東北大学片平団地構内。構造・規模は、鉄骨造・地上5階建て、建築面積は2,270m2、延べ面積7,300m2
完成は平成16年3月を予定している。

わが国のIT産業の活性化に寄与

東北大学ナノスピン総合研究棟

●東北大学(片平)ナノ・スピン総合研究棟(軸)新営その他工事/鹿島・伊藤・仙台土建特定建設工事共同企業体

東北支店/仙台市青葉区二日町1-27
TEL. 022-261-7111

東北支店/仙台市青葉区二日町2-15
二日町鹿島ビル
TEL. 022-264-1521

本社/仙台市宮城野区小田原1丁目5-12
TEL. 022-293-435
●同新営機械設備工事/日立プラント・須賀・経塚特定建設工事共同企業体

東北支店/仙台市青葉区中央4丁目6-1
TEL. 022-263-3261

東北支店/仙台市青葉区片平1-5-20
仙台片平丁第一生命ビル
TEL. 022-266-4436

仙台支店/仙台市青葉区本町2丁目9-5
TEL. 022-264-0501
●同新営電気設備工事 ●同新営エレベータ工事

本社/仙台市若林区東七番丁15
TEL. 022-222-5213

東北支社/仙台市青葉区一番町2丁目4-1
興和ビル
TEL. 022-223-0121

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