建設グラフインターネットダイジェスト

〈建設グラフ2004年1月号〉

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特集・わが国の文教施設整備最前線

フレキシブルスペースを創出し、想像力あふれるファクトリー・ミュージアムを構築

ダブルスキン工法によって、既存躯体を活かし、成長する耐震改修を実現

東京芸術大学 総合芸術棟

東京芸術大学は、旧東京美術学校と旧東京音楽大学が昭和24年に合併した国立大学の中で唯一の芸術系大学である。
現在は美術学部、音楽学部の2学部14学科と附属図書館、大学美術館、演奏芸術センターなどの施設で構成され、大学院は美術研究科、音楽研究科の2研究科と、音楽学部に附属する教育・研究施設として音楽高等学校が設置されている。
キャンパスは東京都台東区上野公園内と、茨城県取手市に分かれており、大部分の学科や施設は上野公園内に集中する。
同大学では上野公園の大学構内において、『ファクトリー・ミュージアムの構築』のコンセプトのもと、美術領域における制作・展示・収集・研究・保存といった教育研究活動を相互に有機的に関連させた集合体としてキャンパスの再構築を図っている。
総合芸術棟は美術・音楽2学部の融合と、科学技術と芸術の融合を図るランドマーク的な建物として位置づけられ、増築・改修整備が行われているところだ。
増築・改修整備にあたっては、「7つのリファイン」を基本方針として制定。キャンパス計画コンセプトに沿ったフレキシブルスペースの創出と想像力溢れる運用の展開を図る。
1. 構造のリファイン
改造負担の極力少ない「ダブルスキン工法」を採用することによって既存躯体を活かし、成長する耐震改修を行う。
2. かたちのリファイン
新営棟と改修棟、さらには他棟との一体的なキャンパスデザインの調和を図り、デザインコードに則った外観とする。
3. ゾーニングのリファイン
芸術創作プロセスに合わせ音・振動の発生するアクティブゾーン、静かに思索をめぐらすサイレントゾーンに分け、互いの干渉の少ないゾーニング計画とする。
4. 空間のリファイン
教育研究分野の枠を越え、多目的な運用が可能なオープンファクトリー・アトリエを中心とした空間構成とする。
5.設備のリファイン
芸術創作環境の多様化に合わせ、長寿命化を視野に入れた温湿度環境の制御と排水のユニット化を図る。
6.広場のリファイン
芸術祭の核となる広場空間に面し、リフレッシュスペースに留まらないアメニティに配慮した交流スペースとして、多機能な「創造の空間」を創出する。
7.キャンパスのリファイン
施設緊急5ヶ年計画の移行を踏まえ、今後の改修整備時に無理のない移行計画を見据えたスペース配分を構築する。

建築概要
 建 設 地:東京都台東区上野公園12-8
 構  造:鉄筋コンクリート造、一部鉄骨鉄筋コンクリート造、鉄骨造
 規  模:地下1階、地上5階建
 建築面積:5,160m2
 延床面積:14,280m2
 設  計:東京芸術大学施設課

東京芸術大学総合芸術棟新営及び改修工事

●建築工事/鴻池・大末・川土jv

東京本店/東京都千代田区神田駿河台
2-3-11
TEL. 03-3296-7700


東京本店/東京都千代田区神田駿河台
2-9-7
TEL. 03-3294-4311


本社/埼玉県川口市本町4-11-6
TEL. 048-224-5111

●電気設備工事

本社/東京都豊島区池袋本町1-15-9
TEL. 03-3971-4124

●空調・衛生設備工事/朝日・不二熱JV

本店/東京都港区浜松町1-25-7
TEL. 03-3432-5826

東京支店/東京都中央区銀座8-2-16
TEL. 03-3574-1644
●エレベーター設備工事 ●クレーン設備工事

本社/東京都千代田区東神田1-9-9
TEL. 03-3866-0261


本社/東京都千代田区大手町2-2-1
TEL. 03-3244-6478

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