建設グラフインターネットダイジェスト

〈建設グラフ2003年12月号〉

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特集・わが国の文教施設整備最前線

環境と連携し、「開かれた大学」のランドスケープとして整備

自然エネルギーを活用し、省力化を実現

筑波大学 総合研究棟d

総合研究棟Dは人間総合科学研究科及び全学供用スペースで構成された施設として整備されている。
設計に当たっては6つのコンセプトを土台に計画が進められた。
1.「開かれた大学」の具現化
筑波大学建学の理念を具現化するため、階構成のゾーニング、見通しの良い空間づくり、コミュニケーション(交流の場)の場づくりなど、学問に開かれた場所を計画するほか、プレゼンテーションの場づくり、インキュベーションの場を提供する、研究に開かれた場所を配置。さらにランドスケープ的な配慮と同時に接地面の空間づくりに考慮し、環境にも開かれた計画とした。
2.「建築とランドスケープ」の一体化を実現
外部からの顔づくりでランドマーク性を表現し、「ループ」からの景観に配慮。また内部への顔づくりとして「メインペデ」からの景観に配慮した。さらに隣接する「天久保池」との調和に配慮し、水際のデザインと場所性の表現を考慮。「賑わい性」を創出し、景観親和性に配慮した。
3.「サスティナブル(接続可能)」な施設
変わらない部分と変わる部分の目標を設定し、耐久性と長寿命化、フレキシブルなシステムと工法を重視した。具体的には100年建築を目指した構造体を採用し、耐久性の高い外装材料を使用。階高、積載荷重、設備容量に十分な余力を残し、設備スペースやメンテナンススペースなどのほか、増設用のスペースを確保した。
平面ゾーニングでは自由度の高い設計とし、モデュラープランと耐力壁の少ない構造システムを採用した。間仕切りは可動化とし、設備に関しても可変的なシステムを取り入れた。
4.「メンテナンス重視」の施設づくり
建築はメンテナンスフリーを原則にメンテナンススペースのルートを確保。さらにメンテナンスのし易さの評価を明確にしている。
設備は更新性の確保を原則とし、外装材料の長寿命化と耐汚染性能を確保した。
5.「環境にやさしい」施設の具現化
自然光や自然換気を活用して電力やエネルギーの縮減を図るほか、中水設備を導入した施設計画とした。また無駄をなくし、効率的な設備計画を進め、外部負荷を軽減する面格子によるダブルスキンなど「省エネルギー」に配慮した施設計画とした。
6.「人にやさしい」施設の具現化
建物内の建材・塗料が原因でアレルギーを引き起こす「シックハウス」へ対応した健康的な施設となるように考慮した。設計段階から施工段階に至るまでアウトガスに配慮した材料・工法を選定し、十分な乾燥時間の確保や24時間換気設備についても検討を進めている。
さらにユニバーサルデザインを徹底し、移動だけではなく諸動作についても細部にわたって検討。「情報」は無国籍対応を標準とし、建物の使いやすさとわかりやすさを重視した。
建築概要
 構造:鉄骨鉄筋コンクリート造7階
 建築面積:2,470m2
 延べ面積:15,108m2

人間系及び芸術・体育・医学の専門系が融合

筑波大学総合研究棟D

●建築工事/淺沼・鴻池・岡部特定建設工事共同企業体

取締役社長 淺沼 健一
常務取締役東京本店長 三好 初美

本社・大阪本店/大阪市天王寺区高津町12-6
TEL. 06-6768-5222
東京本店/東京都新宿区荒木町5
TEL. 03-5269-3111

代表取締役社長 大岩 祥一
常務執行役員東京本店長 佐藤 一

本社・大阪本店/大阪市中央区北久宝寺町3-6-1 TEL.06-6244-3500
東京本店/東京都千代田区神田駿河台2-3-11 TEL.03-3296-7700

代表取締役社長 小林 博

本社/茨城県日立市多賀町2-10-7
TEL. 0294-36-1681
●電気設備工事

東京本部/東京都台東区東上野2-18-10
日本生命上野ビル
TEL. 03-5807-620
0
●機械設備工事/大氣・大橋特定建設工事共同企業体

東関東支店/千葉市中央区富士見1-14-13
TEL. 043-224-2325

東京支店/東京都世田谷区瀬田4-24-13
TEL. 03-3708-5351
三精輸送機株式会社
東京支店/東京都渋谷区千駄ヶ谷5丁目32-10
TEL. 03-3356-5651

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