建設グラフインターネットダイジェスト

〈建設グラフ2003年12月号〉

ZOOM UP

特集・わが国の文教施設整備最前線

研究シーズと企業ニーズを結びつけ、研究者と企業が共同で研究できる施設に

床荷重を想定し、共通部分を除く全ての部屋に実験室機能を持たせる

筑波大学 産学リエゾン共同研究センター

筑波大学産学リエゾン共同研究センターは、大学で生み出される学術研究の応用的・開発的な研究分野でのさらなる研究拡大や、その研究成果の積極的な社会的還元を図るためのプロジェクトを展開する施設として位置づけられている。大学の研究シーズ(学術研究成果)と企業ニーズを(トップダウン型及びボトムアップ型で結びつけ、新産業の創出、新産業の技術化、bvの育成を図り、研究者と企業が共同で研究できる施設となる。
配置に当たっては中地区北側にある別組織の先端学際領域センター(TARA)に隣接させ、将来的な関連を持たせた。

設計は研究・実験室をフレキシブルに構成。将来的に設備室や便所等の共通部分を除く、全ての部屋が実験室とすることが出来るよう床荷重を想定し、スパンごとに独立した実験室として機能するほか、実験内容に応じて部屋の大きさを変えることが出来るように対応した。
フロア構成は1階と2階を産学リエゾンとし、知的財産委員会(法務・財務)、産学連携研究費支援室等の事務的要素の部屋を1階に集め、中央にギャラリーを配置。研究内容のプレゼンテーションを行えるスペースとし、内装はアトリウム、上部に採光のためのガラス屋根を設けた。

2階は中央の吹き抜けを挟んで東側に実験室エリア、西側には研究、相談エリアを配置した。
3階はインキュベーション施設として3階フロア全てを実験室エリアに。VBラボ及びオープンラボを設けた。
内装は非汚染性塗装とし、汚れにくく掃除のしやすい計画とした。
研究・事務系の部屋はOAフロアを採用し、室内レイアウトの自由性を図った。 
外観は独立した組織の建物としてアピールしながらも、隣接する先端学際領域センター(TARA)とアプローチを別にしているため、周辺建物との調和を考慮し、タイル張りとした。正面は曲面(多角形)カーテンウォールにて光を各階に取り入れ、北側にも光を取り込むことのできるよう、階段室にガラスサッシを設けて明るい印象となっている。

建築概要
 構造:鉄筋コンクリート造
 階数:地上3階
 面積:建築面積1,002.00m2
     延べ床面積3,056.32m2

●建築工事 ●電気設備工事

本社/茨城県日立市多賀町2丁目10-7
TEL. 0294-36-1681

本社/横浜市神奈川区三ツ沢西町11-18
TEL. 045-321-7837
東京支店/東京都台東区東上野2-5-11
第3田淵ビル5f
TEL. 03-5812-6571

●機械設備工事 ●エレベーター工事

本社/東京都墨田区錦糸2-8-7
TEL. 03-3624-2441
三菱電機株式会社
本社/東京都千代田区丸の内2丁目2-3
TEL. 03-3218-2111

HOME