建設グラフインターネットダイジェスト

〈建設グラフ2003年10月号〉

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特集・わが国の文教施設整備最前線

医療の高度・専門化に応えるための総合研究棟

高度・専門化に伴う、看護と医学の教育・研究の場へ

宮崎医科大学 総合研究棟

宮崎医科大学では、近年の医療の急速な進歩、高度化・専門化、医療環境の進展に伴い、これらの社会要請と国民の期待に応えるべく専門性を有する看護職の育成を目指し、平成13年度に看護学科が設置された。
そこで、看護学科を主体にし、共同研究施設・講義室・マルチメディアセンター及び学生セミナー室を併せ持つ複合建物として総合研究棟が医学部南側敷地に整備されている。

建物の配置計画として、メインアプローチは北東面既設学内道路・駐車場からの動線を考慮し、さらにサブアプローチとして医学部内での学生・教職員の教育・研究の有機的な繋がりがとれるよう、既存の建物と渡り廊下で接続を行う計画とした。

フロア構成としては、1階はプレゼンテーションホール、マルチメディアセンター、ラウンジを設置し、2階には講義室・情報処理演習室を配置。さらに多数の学生・教職員が利用する居室を低層部の1・2階に配置した。情報処理センター機能と図書館情報機能の結合を持たせたマルチメディアセンターは、学術研究の学内外への情報発信の拠点機能と電子図書館機能を併せ持つ居室とした。
また、ラウンジ・アトリウムは学生・研究者の憩いと集いの場として整備する。中高層部(3階〜6階)は、看護学科の実習室・研究室と学生セミナー室などを配置した。最上階の7階は生命科学分野の研究プロジェクトを支援するための共同研究施設を配置し、競争原理に基づいてスペースを貸与。研究を効率的・効果的に進め、教官の交流による研究の一層の進展が図れるように配慮した。

外観は全面タイル張りとし、低層部と上層部で材質色調を変えることで安定感と研究施設としての重厚感を持たせた。さらに、エントランス部に4本の支柱を配することでアカデミックな雰囲気となるように配慮。今回は特に学生・研究者のリフレッシュ空間として太平洋を望むバルコニーを東面に広く配置した。また、階高を極力高くすること、構造空間を広くすることで将来の建物の使用変化に対応出来る設計とした。

省エネルギー対策としては、断熱材・熱線吸収複層ガラスの採用や、使用時間帯を考慮した氷蓄熱方式・ガスエンジンヒートポンプ方式の空調機の採用、人感センサーによる照明制御・高効率モーターを採用し、快適性を損なわない計画としている。
建設地は宮崎県宮崎郡清武町の宮崎医科大学構内。建築面積は1,495m2、鉄骨鉄筋コンクリート造地上7階建て、延べ面積8,284m2
完成は平成16年3月を予定している。

●建築工事 ●電気設備工事

九州支店/福岡市中央区古小鳥町81番地
TEL. 092-521-1401

宮崎営業所/宮崎市恒久南3丁目12-13
TEL. 0985-53-5034
●機械設備工事 ●エレベータ設備工事

宮崎営業所/宮崎市瀬頭2-7-21
TEL. 0985-23-5291

九州支社/福岡市中央区長浜1丁目1-35
TEL. 092-762-7055

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