建設グラフインターネットダイジェスト

〈建設グラフ2003年9月号〉

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特集 首都圏・鉄道新時代

東急目黒線目黒駅〜洗足駅区間を連続立体化

沿線まちづくりの一環として、ゆとりのある駅前空間を創出

東京都・品川区・目黒区・東京急行電鉄株式会社 東急目黒線連続立体交差事業

▲不動前駅・目黒1号踏切道 高架切替前の状況 ▲高架切替後の状況
▲環状6号線部 工事前の状況 ▲工事後の状況

東京都と品川区、目黒区、東京急行電鉄鰍フ4者は、東急目黒線の目黒駅〜洗足駅間の連続立体交差事業を進めている。
東急の路線は2000年8月に、従来の目蒲線が目黒〜多摩川〜武蔵小杉間と多摩川〜蒲田間の2路線に分かれ、目黒〜武蔵小杉間が目黒線となった。2000年9月からは営団南北線と都営三田線、2001年3月からは営団南北線経由によって埼玉高速鉄道線と相互直通運転を実施し、東横線のバイパス的な役割を果たしている。

この事業は都市計画道路補助第26号線整備事業の事業認可に伴って平成7年から着手しているもので、目黒駅付近から洗足駅付近までの約2.8kmの区間を立体交差する。

この区間の鉄道は道路と平面交差し、慢性的な交通渋滞の原因となっており、さらには鉄道によって街が分断され、地域活性化の妨げとなっていた。この連続立体化によって除去される踏切は補助26号線をはじめ18箇所。踏切事故が無くなることにより道路と鉄道それぞれの安全性が向上する。

さらに駅周辺を整備することで、街づくりが促進。地域の均衡ある発展が期待される。各駅にはエレベーター、エスカレーターが新たに設置され、誰もが快適に使用出来る駅のバリアフリー化が一層進められる。また、駅の高架化によって高架下と地上空間を有効利用することで、駅の利便性の向上が図られる。

これらの事業に併せ、品川区では西小山駅の駅前広場整備及び都市計画道路補助30号線整備、さらには武蔵小山駅駅前広場及び都市計画道路補助320号線の整備を進める。駅前に緑豊かでゆとりある歩行者空間を持つ駅前広場をつくるとともに、駅前広場へアプローチする道路として必要な区間を拡幅し、駅周辺へのアクセスの向上を図る。
「まち」の表玄関としての魅力ある駅前空間は、多くの人が集い、行き交う賑わいの中心であり、この事業による駅前空間の活性化によって、地域のコミュニティの形成・創出が大きく期待される。

<工事概要>

都市高速鉄道
延長  2,803m
構造形式  高架方式402m、掘割511m、地下1,890m
駅施設  不動前駅、武蔵小山駅、西小山駅、西小山駅及び洗足駅
          1) ホーム延長 170m
          2) ホーム幅員:約2m〜約9m
除去される踏切数  18箇所


▲西小山駅前広場のイメージ図

東京急行電鉄目黒線(目黒駅付近〜洗足駅付近)の
立体交差事業の早期整備に貢献

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