建設グラフインターネットダイジェスト

〈建設グラフ2003年8月号〉

ZOOM UP

特集・わが国の文教施設整備最前線

知の創造を目指す教育研究拠点に

教育研究活動の流動化に対応する全館オープンラボ

山口大学(常盤)総合研究棟

山口大学は「知の創造」を担えるアグレッシブな人材の養成、「知の集積」を積極的に応用展開できる創造性豊かな人材を輩出するため、ゆとりと潤いのあるキャンパスの創設を目指し、教育・研究に向けた研究拠点として、(常盤)総合研究棟の建設を進めている。

工学部キャンパスである常盤台地区に位置するこの建物は、教育研究活動の流動化を支援する施設として、また、世界水準の先端技術的プロジェクト支援と大学院狭隘化解消のための施設として、高度な汎用性が確保された総合研究棟となる。
設計に当たっては(1)大学の百年の計を考えた研究空間、(2)教育研究の流動化に対応した施設、(3)安全で質の高い教育研究、(4)安全で質の高い研究環境の4つをコンセプトに計画が進められた。

平面計画は既存の電気電子工学科棟と機械・社会建設工学科棟に隣接させたトリプルタワーとし、外装はキャンパスと調和した配色のタイル張りとした。建物内は既存の電気電子棟と渡り廊下を通じて動線を確保するほか各階ともにオープンラボを配置して研究活動の流動性を図った。特殊実験室(クリーンルーム、恒温恒湿室)は3階に配置し、独立環境共生工学専攻のゾーンは4階と5階に配置した。また、エコスクールの観点から、建物を永く有効に利用するため、資源やエネルギーの消費の低減を図るほか、将来の教育・研究内容の変革にフレキシブルにできるよう、固定されたコンクリート間仕切りは必要最小限にとどめ、設備配管についても将来用のスペースを確保した計画とした。周辺環境整備については極力緑地を取り入れるよう配慮している。

構造形式は梁間方向を耐震壁、ラーメン構造とし、桁方向はラーメン構造のシンプルな構造とした。
構造・規模は鉄骨鉄筋コンクリート造、地上8階、建築面積980m2、延べ面積7,200m2となる。

山口大学(常盤)総合研究棟新営工事
●建築工事/フジタ・洋林建設特定建設工事共同企業体

広島支店/広島市中区中町8-6
TEL.082-241-4131



本社/山口県周南市平和通り1丁目26番地
TEL.0834-31-2555


●電気設備工事 ●機械設備工事

中国営業所/広島市中区大手町2丁目5-19
TEL.082-241-5264

中国支店/広島市中区紙屋町1丁目2-22
広電ビル
TEL.082-247-4535

HOME