建設グラフインターネットダイジェスト

〈建設グラフ2003年6月号〉

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特集・わが国の文教施設整備最前線

先端医療の先駆的役割を果たすために

九州大学 病棟・診療棟U

■設計主旨
九州大学医学部附属病院は、明治36年(1903年)京都帝国大学福岡医科大学附属病院として設置されて以来、100年にわたり西日本の中核病院として発展してきた。しかし、既設建物のうち9割が築後30年以上を経過しており、目ざましく発展する医学・医療環境の大きな変化の中にあって、施設そのものが十分に機能しなくなってきた。これらの多くの問題点を解消し、加えて21世紀の新時代に向け、より高度な先端医療が展開できる病院を目指して病院再開発に着手した。
なお、平成15年10月には医学部附属病院、歯学部附属病院、生体防御医学研究所附属病院の統合が予定されている。
施設概要
建物の全体計画は、鉄骨鉄筋コンクリート造、地上11階地下1階、高さ56m、延べ床面積約13万m2を3期に分けて整備する計画となっている。T期は、手術部を中心とした外科系の病棟(620床)及び中央診療部門(ICU、CCU、放射線部等)であり、延べ床面積 53,500m2で平成14年4月に開院した。A期では、外科系以外の病棟(728床)及び中央診療部門(生理検査部、病理部等)を、B期は、外来診療部門を整備して、統合的医療・高度先進医療の確立を図る計画であり、平成19年度開院を目指している。
施設計画
本施設は、低層部に中央診療施設(検査部、放射線部、病理部等)を、3階以上に病棟を計画している。病棟階ではフロア当たり2看護単位(1看護単位は45床)を1ユニットとし、@期と併せ1フロア当たり4看護単位で180床となっている。
病棟の平面構成は、ライトコートを取り込むダブルコリドール形式で、中央部をコアでつなぐダブルクロス形とし、廊下のアイ・ストップには外部に面した開口部を設け、閉鎖感を無くした開放的廊下とした。病室は個室と4床室を基本とし、ベットサイド・ティーチングスペースの確保や分散便所等患者アメニティに配慮している。また、教育関連スペースとして各階にカンファレンスルームを設けている。
病床配置としてはナースステーション近くに、特に介護の必要な重症個室を設け、その周囲に距離に比例して介護の軽い快方期の病床を配置した。
構造計画においては、免震構造を採用することにより、大規模地震時においても地域の防災拠点病院として、継続的に病院機能を維持できるように配慮。
設備計画では、コージェネレーションシステムによる電力料金の軽減と廃熱の有効利用、氷蓄熱システムによる電力需要の平準化や中水処理と雨水利用など、環境と省エネルギーに配慮している。
建設地は、福岡市東区馬出3丁目1番1号の馬出団地構内、建築面積は7,200m2、構造規模は、鉄骨鉄筋コンクリート造、地上11階地下1階建、延べ床面積52,300m2
完成は平成17年10月末を予定。
九州大学(医病)病棟・診療棟U新営工事
●建築主体工事/竹中・大林・九州特定建設工事共同企業体

九州支店/福岡市中央区天神4丁目2-20
TEL. 092-711-1211

九州支店/福岡市博多区下川端町9-12福岡武田ビル
TEL. 092-271-3811


福岡市博多区博多駅南1丁目8-31
TEL. 092-461-1100

●給排水衛生設備工事/ダイダン・精研・サンプラント特定建設工事共同企業体

九州支社/福岡市中央区警固3丁目1-24
TEL. 092-771-4361


九州営業所/福岡市博多区上牟田3-4-8
TEL. 092-474-4024


福岡支店/福岡市博多区博多駅中央街8-27
TEL. 092-473-2382
●空調設備工事/新日空・一工・不二熱特定建設工事共同企業体

九州支店/福岡市博多区上呉服町10-1博多三井ビル
TEL. 092-262-7751


九州支店/福岡市中央区天神3丁目15-24三天第一ビル
TEL. 092-712-5511


九州支店/福岡市東区多の津1-8-3
TEL. 092-626-1890

●電気設備工事/きんでん・東光・川北特定建設工事共同企業体

九州支社/福岡市中央区薬院3-16-33
TEL. 092-522-2111



九州支社/福岡市中央区薬院1-6-13
TEL. 092-771-7515


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