建設グラフインターネットダイジェスト

〈建設グラフ2003年4月号〉

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特集・わが国の文教施設整備最前線

海運界の先進国をめざして

産学連携共同研究の拠点施設に

東京商船大学 海事交通共同研究センター

東京商船大学は、船、港湾を中心とした海事産業や国際物流のit化、及び省エネ化の研究を産学連携で進めていくための拠点施設として、「海事交通共同研究センター」の建設を進めている。
同施設は、高温超電導材料の次世代舶用エンジンと海洋環境システムヘの適合と実用化のための産学連携共同研究体を形成する「次世代舶用エネルギー共同センター」、衛星測位における最先端技術の研究を中心に有益な事業の創出を行う「最先端衛星測位研究センター」で構成。大学外部、内部から収集した情報の「インターフェイス」としての役割を果たし、情報の分析、管理、民間への提供等に関する先端的な研究と共同実験が行えるような、itを駆使したインテリジェントビルを目指す。
建設地は、東京都江東区越中島の同大学構内。敷地面積は144,578m2で、鉄筋コンクリート造地上3階建て、延べ床面積1,476m2

建設にあたっては、新2号館と2・3階を渡り廊下で接続し、研究・実験室と連携。既存実験棟内の施設も再点検し、共同利用施設としての有効利用を図る。
建物の1・2階は、高温超電導の次世代舶用エネルギー共同プロジェクトに使用。実験室は、低温寒剤・ガス容器保管エリア、メルト対流シュミレーションシステム、バルク高温超伝導体プロセス最適化装置その他一式を設置する実験室、高品質超電導線材厚膜化lps(液相エピタキシー)装置、長尺線材プロセス最適化装置を設置する実験室、超電導電磁石一式、電磁ピニング特性評価装置一式を設置する実験室3室を設ける。
また、共同研究室、共同研究員室はセンターで研究を行うプロジェクトすべてが利用できる室として利用する。

一方、3階は、最先端衛星測位研究プロジェクトに使用。東京湾海事vrsネットワーク研究、海上移動体動態監視システム研究、東京湾gisの研究、擬似衛星研究の4つのプロジェクトに使用し、gps基礎評価研究は既設の室を使用して行う。
平成15年3月末の完成を予定している。


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