建設グラフインターネットダイジェスト

〈建設グラフ2003年4月号〉

ZOOM UP

特集・わが国の文教施設整備最前線

時代のニーズに柔軟に対応する教育環境へ

新営の低学年講義棟、改修した校舎・寄宿舎が使用を開始

国立釧路工業高等専門学校 校舎等新改築

▲低学年講義棟

国立釧路工業高等専門学校は多数の留学生を受け入れ、昨年の全国ロボットコンテストでベスト4に入るなど自由な校風で知られる高等専門学校である。同校では平成12年度から低学年講義棟の新営工事、校舎改修工事、寄宿舎の改修工事を進めていたが、13年12月から低学年講義棟を、14年11月から校舎と寄宿舎の使用を開始している。

同校では平成12年6月に策定した「教育環境改善計画書」に基づいて3ヶ年計画で老朽化・狭隘化施設の改善、教育研究施設の高機能化を進めていた。
改善に当たっては、老朽化の著しかった狭隘な講義室を解消し、広い空間を確保。非循環的だった動線を機能的にした。渡り廊下は木材の軟らかさを生かして採光を良くし、エントランスには新たにリフレッシュコーナーを設置することで学生にとっても教官にとってもゆとりを得られるような環境となった。
また、プログラミング演習室、語学演習室を新たに設置したほか、創造工学教育を推進するための創造ラボを設置するなど、産業構造の変化、情報化などの社会情勢の変化にも柔軟に対応できる施設を備えた。寄宿舎は既設の男子寮の一部を女子寮に改修整備。改修後の居室はフロア・壁紙ともアイボリー色を基調とした明るいイメージとなり、女子学生も安心して生活の出来る寄宿舎となった。男子寮の留学生部分についても、国際化時代に備え、居住環境を改善した。

低学年講義棟の構造と規模はR4・1,730m2、1期校舎改修はR2・ 2,540m2、2期校舎改修はR3・7,320m2、寄宿舎R3・1,730m2となる。

▲創造ラボ ▲改修後大講義室 ▲増築廊下内観

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