建設グラフインターネットダイジェスト

〈建設グラフ2003年4月号〉

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特集・わが国の文教施設整備最前線

理工系大学院の狭隘を解消し、共有スペースを増大

豊かな教育研究空間の創造をめざし、2棟目の総合研究棟を整備

茨城大学 (文京2)総合研究棟

茨城大学は、平成14年12月竣工の工学部(中成沢町)総合研究棟に引き続き、文京地区団地(教育、人文、理学)の総合研究棟の整備を進めている。
この施設は、理工系大学院の狭隘を解消するだけでなく、レンタルラボ、共通ラボ等の共有スペースの考え方を取り入れ、効率的・機能的利用が可能な配置計画を行うと共に、文系も含めた弾力的有効活用による教育研究の活性化を推進することを主眼として計画された。

建物内ゾーニングは、施設緊急整備5ヶ年計画での全整備予定事業との関連も踏まえ、講座の固定面積を大幅に削減。1階は全学共同利用の総合インタビュースタジオ、学生フリースペース、2階はベンチャーラボ、レンタルラボ、キャリアアップ社会人研修室、3階は連携大学院のフロアーとした。
また、4階以上フロアーについては、高度化・多様化する学術分野の変化に対応できる実験スペースを設けると共に、教官研究室の面積を一室14m2に縮小し、院生研究エリア、ディスカッションエリアを創出した。
外観については、T期の総合情報棟及び周囲の改修建物、計画建物を含めた統一感のある小口タイル張りとし、理学部全体のテクスチャー、色彩を統一することとした。また、柱型にメカニカルシャフトを配置することで変化を持たせている。

建設地は、茨城県水戸市文京町2丁目の茨城大学文京2団地構内。敷地面積152,925m2、構造・規模は鉄骨鉄筋コンクリート造地上7階建、延べ床面積4,010m2で、平成12年に整備されたT期工事の総合情報棟(延べ床面積3,901m2)西側に増築され、合わせて7,861m2
完成は、平成15年12月の予定。


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