建設グラフインターネットダイジェスト

〈建設グラフ2003年2月号〉

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新潟県における“総合庁舎”の新しい在り方を提唱

圏域住民に親しみがあり、地域の発展に積極的に寄与する庁舎へ

新潟県 六日町総合庁舎

新潟県は、昭和41年に供用開始し老朽化が指摘されていた六日町地区の既設庁舎を、地域振興事務所や農地・林業・土木事務所など所管6部局が入居する、圏域住民に開かれた親しみのある庁舎として衣替えを図る「新潟県六日町総合庁舎」の建設を進めている。
建設地は、新潟県南魚沼郡六日町大字六日町960の第1種中高層住居専用地域で、四方を国道17号と町道に囲まれた敷地。南魚沼郡は、越後山脈に面した関東圏からの玄関口で、上越新幹線一関越自動車道の高速交通体系の要衝となっている。

敷地面積16,855平方メートル。建築面積として、新庁舎本館棟は2,183.60平方メートル、新設分館棟429.19平方メートル、既設分館棟292.50平方メートルで計2,905.29平方メートル。規模・構造として、新庁舎本館棟は鉄骨造4階塔屋1階建、延床面積5,592.48平方メートル、新設分館棟は鉄筋コンクリート造平屋建、延床面積429.19平方メートル、既設分館棟は鉄筋コンクリート造2階建、延床面積576.02平方メートルで総延床面積6,597.69平方メートルとなる。また、新庁舎本館棟部分に、鉄骨造平屋建の「渡り廊下」も設けるほか、「地下オイルタンク基礎」は鉄筋コンクリート造としている。

新庁舎の基本理念は、特に6つのテーマに重点を置き、(1)「圏域住民に開かれた親しみのある庁舎」―地域活動の場となる広場を外構配置、オープンなわかりやすい空間構成、(2)「ノーマライゼーションの理念に基づ<庁舎」―高齢者や障害者の利用に配慮した計画、ハートビル法・にいがた福祉のまちづくり条例を徹底、(3)「地域の発展に積極的に寄与する庁舎」―地域活動の場となる広場を外構配置、自然エネルギー利用の啓蒙活動、(4)「環境にやさしい庁舎」―自然エネルギーの採用、にいがた緑の百年物語に寄与する外構計画、(5)「長期経済性を有する良質な庁舎」―フレキシビリティの高い執務空間、拡張性のあるoaフロアーの採用、(6)「雪と共生し、防災機能を有する庁舎」―雪エネルギーを利用した雪冷房設備の採用、地域防災拠点の役割として、新潟県における“総合庁舎”の新しい在り方を提唱するものとなる。

県施設内の雪冷房システムを導入

特に、雪が多い六日町の地域特性を考慮し、県施設として初めて導入する雪冷房システムや、40wの蛍光灯68本分の2.75kwの発電を見込む太陽光発電を取り入れる。
入居部門は、地域振興事務所・県税事務所・農業改良普及センター・農地事務所・林業事務所・土木事務所で、完成は平成16年2月頃を予定している。


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