建設グラフインターネットダイジェスト

〈建設グラフ2003年1月号〉

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製品の高付加価値化、新開発、多品種少量生産で複合的な技術者を育成

中越・県央地域にある機械・金属を中心とする中小零細企業にとっての大きな起爆剤に

新潟市 三条テクノスクール

新潟県は、複合的な技術者の育成を目的として、中越・県央地域に「三条テクノスクール」の建設を進めている。
これは、企業内教育、訓練の支援および、相談、情報提供など、職業能力開発に関する総合的な機能に対応できる施設という設計理念の基に、平成9年から進められているもので、特に、同スクールが建てられる中越・県央地域は、機械・金属を中心とする中小零細企業の地場産業が集積している地域であることから、近年、製品の高付加価値化、新製品開発、多品種少量生産等で複合的な技能者の人材が求められていた。

建設地は、新潟県三条市大字柳沢。敷地面積18,200平方キロメートル、建築面積は管理棟・体育館棟が2,282.62平方キロメートル、実習棟が3,477.14平方キロメートルで計5,759.76平方キロメートル。規模・構造は、管理棟・体育館棟が鉄筋コンクリート造3階建、延床面積3,848.09平方キロメートルとなり、実習棟が鉄筋コンクリート造一部2階建、延床面積3,284.14平方キロメートルで総延床面積7,132.23平方キロメートルとなる。

施設の主な諸室として、「管理棟・体育館棟」は、1階部分に校長室、職員事務室、会議室、図書室、保健室、体育室を、2階部分にメカトロニクス科・生産システム科・溶接科の教室、プログラム・オフィス機器の2実習室、視聴覚室を、3階部分に工業デザイン科の教室と実習室、工房、塗装室をそれぞれ設置。一方、「実習棟」は、1階部分に(生産システム科)として、生産システム実習室、熱処理室(鍛造場)、塗装室、材料試験室を、その他(メカトロニクス科)として、メカトロニクス機械・ハードウェア・制御・測定・プログラムの5実習室、製図室を、(溶接科)としては、溶接・測定の2実習室をそれぞれに設ける。

施設内の主な特徴としては、建物の環境負荷低減対策、室内環境の問題等から管理棟に中廊下を配置したほか、ホールに三層吹き抜けのアトリウムを設け、自然の採光や通風の取り入れを図る。また、駐車場と敷地内緑化を一体的な整備を行い、日射遮蔽の向上と省エネルギーに努めた施設となっている。


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