建設グラフインターネットダイジェスト

〈建設グラフ2003年1月号〉

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―和田川総合開発事業―

和田川・破間川下流地域を洪水から守り、地域住民に安全・安心な暮らしを

平成16年度から堤体コンクリート施工を予定 平成21年度完成へ

新潟市 広神ダム

▲ダム完成予想図

新潟県が、洪水調節、流水の正常な機能維持、発電を目的として、「一級河川信濃川水系破間川支川和田川」に建設を進めていた多目的ダム「広神ダム」は、平成13年3月に待望の本体工事に着手して以来、仮排水路トンネルの着手や通水を実施するなど、平成16年度から堤体コンクリートの施工を予定しており、平成21年度の完成をめどに向け、着実に工期を消化しているところである。

建設地は、新潟県北魚沼郡広神村小平尾地内。ダム諸元として、「ダム」は、(型式)重力式コンクリートダム、(堤頂標高)EL.241.00m、(堤頂長)225.0m、(ダム高)83.0m、(堤体積)320,000立方メートル、「放流設備」は、(常用洪水吐き)自然調節方式幅1.8m×高1.65m×1門、(非常用洪水吐き)クレスト自由越流幅13.5m×高2.5m×8門、(計画高水流量)410立方メートル/s、(設計洪水流量)960立方メートル/s、(低水放流設備)既得用水補給等、「貯水池」は、(湛水面積)0.65平方キロメートル、(総貯水容量)12,400,000立方メートル、(有効貯水容量)10,700,000立方メートル、(サーチャージ水位)EL.237.50m、(常時満水位)EL.213.50m、(最低水位) EL.200.50mとなる。一方、発電所の諸元として、(発電方式)ダム放流に完全従属するダム式、(取水位)EL.200.50〜213.50m、(最大有効落差)40.20m、(最大使用水量)5.00立方メートル/s、(最大出力)1,600kw、(取水口形式)ダム付属型の取水塔方式、(水圧鉄管形式)鉄管の埋設管、(発電所形式)地上式となる。

ダムの役割は、(1)「洪水調節による下流河川の洪水防止」、(2)「流水の正常な機能の維持」、(3)「発電」として、特に@では、和田川流域に70年に1度程度の大雨が降った時でも、約370立方メートル/秒(流入量約410立方メートル/秒、放流量約40立方メートル/秒)の水を貯め込み洪水調整を行ない、和田川及び和田川合流点下流の破間川沿川の洪水を防止する。


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