建設グラフインターネットダイジェスト

〈建設グラフ2002年2月号〉

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“人・車・緑を大切に”

ふる里の ぬくもり伝える 道づくり

―国土交通省北陸地方整備局 長岡国道事務所の平成13年度事業概要―

長岡国道事務所では、中越地域における国土・交通に関わる行政を通じて、道路を中心とした安全・安心して利用できる社会資本を提供している。また、この仕事を通じて人々が安全で安心して暮らせる生活を守ると共に、特色ある地域性を生かした住み良い地域づくりを行っている。
●管内の道路整備の現状は
管内は、長岡・魚沼両地方生活圏を主体に6市21町9村からなり、新潟県の人口の約3割、71万人が居住している。21世紀を迎えた今、これまで以上に経済や産業、情報活動など実に様々な場面や目的で道路が利用されるようになってきている。その道路を、「利用する誰もが使いやすいように」、そして「ゆとりある社会のための道づくり」を進めていくこと、さらに“魅力あるみちづくり”を進めていく上で、地域間の「広域的な交流・連携」のための道づくりがますます重要になってきている。
こうした「道づくり」の軸となる一般国道8号・17号・116号の3路線計209.1kmの改築及び維持管理と、一般国道289号の新潟・福島県境11.8km区間の改築を権限代行で実施しているほか、上越魚沼地域振興快速道路のなかでも最大の難所である、「八箇峠道路(十日町市〜六日町間l=約10km)」の事業を実施している。また、中越地域は日本有数の豪雪地帯であり、特に標高1,100mの三国峠を経て関東圏とを結ぶ一般国道17号の冬期道路管理は大きな課題となっていることから、道路利用者が安心して通行できる道づくりを進めている。
●道路整備の基本方針は
道路整備にあたっては、国民にとって分かりやすい道路政策を展開し、低コストで効果が早期に発現する整備・管理を着実に進めるとともに、利用者がより使いやすくなるように道路ストックの有効利用を図り、安全で快適な道路サービスの提供に努めることにしている。こうした基本方針のもと、平成13年度においては、1経済に活力を吹き込む基盤づくり、2住みよい環境の再生・創造と都市の新生、3地域連携による個性豊かな地域づくり、4安心して住める国土の実現について重点的に実施している。また、道路事業の実施にあたっては、評価機能を充実させ、効率性・事業効果の向上に努めることにしている。
●新たな経済構造実現に向けた支援として
一般国道253号 上越〜六日町 67.9km 八箇峠道路 9.7km(直轄区間)
上越市を中心とする「上越地方生活圏」と十日町市・六日町を中心とする「魚沼地方生活圏」とを相互に連絡する延長約60kmの道路。北陸自動車道・上信越自動車道・直江津港といった日本海側・甲信地方の高速物流ネットワークと、関東圏に向かう関越自動車道をより短時間で結ぶことになり、東京・大阪などの大都市圏との結びつきを強める重要な幹線道路の役割を担うことになる。平成13年度は、用地取得、埋蔵文化財調査及び工事用道路の工事を促進し、また、計画段階から「八箇峠道路環境検討委員会」からの指導・助言を得ながら、環境に十分配慮しつつ事業を進めている。

一般国道289号 新潟〜いわき 301.6km 八十里越 11.8km(直轄区間)
新潟市を起点として福島県いわき市に至る総延長301.5kmの本州を横断する広域幹線道路であり、日本海側と太平洋側を結ぶ大動脈として、産業・経済そして文化等の発展に大きく関与している。平成13年度は、新潟・福島県境の9号トンネル、11号トンネル、2号橋梁等の工事を推進すると共に、1号橋梁上部工事に着手している。

一般国道8号 新潟〜京都 595.6km 栄町〜柏崎69.6km(管内直轄区間)
柏崎バイパスは、柏崎市大字長崎〜同市大字鯨波間延長11.0kmのバイパス事業。現道は、近年の市街化の進展及び交通需要の増加により慢性的な交通渋滞を引き起こしている。そこで、バイパス整備により柏崎市街を南側に迂回し都市内交通の円滑化、都市機能の活性化を図る。栄拡幅は、南蒲原郡栄町大字猪子場新田〜同町大字千把野新田間延長5.1kmの現道拡幅事業。一般国道8号の交通渋滞解消と沿道環境の改善を目的とし、平成10年度までに猪子場新田地区0.3km、千把野新田地区0.7kmを4車線供用している。平成13年度は、栄町で計画している事業との調整を図りながら計画を進める。
長岡バイパスは、長岡市川崎町〜同市大積町間延長15.25kmのバイパス。15.25kmのうち12.25kmを4車線化したことにより長岡市中心部の交通渋滞は緩和された。平成13年度は、主要渋滞ポイントである蓮潟交差点の渋滞対策工事を推進し、完成を目指す。

一般国道17号 東京〜新潟 434.6km 湯沢〜長岡 103.6km(管内直轄区間)
湯沢交差点改良は、冬期休日におけるスキー客等による交通量緩和で、湯沢ic交差点を中心とした著しい交通混雑を解消するため、南魚沼郡湯沢町大字神立地先1.1kmの交差点改良を行っている。平成12年12月4日に延長1,100mのうち東京側の延長520mを供用しており、平成13年度は、残りの区間について、改良工事、舗装工事を推進し、完成供用を目指す。
六日町バイパスは、南魚沼郡塩沢町大字竹俣〜同郡六日町大字庄之又間延長5.1kmのバイパス事業。平成13年度は、用地取得を推進すると共に、余川横断函渠の躯体工事に着手し、また、詳細な現地調査及び道路設計も進める。
浦佐バイパスは、南魚沼郡大和町大字市野江甲〜北魚沼郡小出町大字虫野間延長6.6kmのバイパス事業。平成13年3月27日に、浦佐バイパス延長6.6kmのうち主要地方道塩沢大和線〜県道下折立浦佐停車場線間1.1kmの部分供用をし、平成13年度は、全線の早期供用を目指し、水無川右岸側(大和町、小出町)の用地調査及び用地取得を推進する。

一般国道116号 柏崎〜新潟 85.4km 柏崎〜寺泊 35.9km(管内直轄区間)
和島バイパスは、三島郡和島村大字両高〜同郡寺泊町大字硲田間延長6.26kmのバイパス事業。平成13年度は、早期の全線供用を目指し、二級河川郷本川と県道郷本桐原停車線を跨ぐ島崎高架橋の下部工を完了させ、上部工に着工すると共に、硲田地区の改良工事を推進する。
▲工事が進む半田高架橋 ▲完成供用を目指し整備が進む湯沢交差点改良

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