建設グラフインターネットダイジェスト

〈建設グラフ2001年12月号〉

寄稿

ふるさと高知の下水道への想い

日本下水道事業団 大阪支社 高知工事事務所長 柳瀬 晴朗

柳瀬 晴朗 やなせ・せいろう
昭和27年6月2日生まれ。高知県伊野町出身
昭和48年3月国立高知工業高等専門学校卒
昭和48年度四国地方建設局採用
昭和50年度中国地方建設局道路計画第2課
四国地方建設局松山工事事務所調査課道路調査第2係長
同河川部河川計画課調査第2係長
同大洲工事事務所建設監督官
同土佐国道工事事務所奈半利国道出張所長
平成7年度新居浜市都市開発部技術監(出向)
平成9年7月四国地方建設局企画部電算情報課課長補佐
平成13年4月より現職(出向)
1.豊かな自然の恵みに包まれた南国高知
高知県は、北に、緑豊かな四国山地、南に、黒潮踊る太平洋に面し、四万十川、鮎のおいしさ日本一との評判の安田川等の清流も多く、温暖、多雨がもたらす美しい自然環境の恵みに育まれています。
「南国土佐」の眩しい太陽の光に包まれた豊かな美しい自然環境の下で、自然の包容力に、依存してきたこともあってか、残念ながら下水道整備が大幅に立ち遅れ、早急な下水道整備が望まれています。
2.JS高知の歩みと〜整備される高知の下水道
[高知県の下水道整備の現状]
高知県全体の下水道普及率は、平成12年度末で23%(全国平均62%)、着手率では38%(53市町村中20市町村)と大きく立ち遅れており、英国96%(1996年)、ドイツ92%(1995年)等欧米先進諸国の約1/4程度です。
[js高知工事事務所]
高知工事事務所は、四国では、香川・愛媛に次いで、昭和54年に開設されて以降、現在までの「22才の歩み」の中で、高知県内の下水道整備促進に努めてまいりました。
平成13年9月現在までに、「浦戸湾東部流域下水道高須浄化センター(昭和55年〜:高知県)」をはじめとして、終末処理場17箇所(うち整備中5箇所)、雨水排水ポンプ場6箇所(うち整備中2箇所)、県内の大半の下水道整備に携わってきました。

[h13の整備(予定)施設(年度当初ベース)]
(1)委託団体数15、箇所数14(うち4:設計受託)
=このうち主要な工事関係=
(流域下水道)
【高知県関係】高須浄化センター水処理設備
(公共下水道)
【宿毛市】【野市町】各処理場建設等  【須崎市】幹線管渠建設 
(特環公共下水道)
【香我美町】【香北町】【大正町】【越知町】各処理場建設等
(都市下水路)
【中土佐町】排水ポンプ場建設 等
=業務委託(計画〜基本設計関連)=
【土佐町】計画設計
【梼原町】(特環)基本設計
3.下水道整備 in 新たな時代の流れ
[今後の地域特性を踏まえた対応]
「高知県全県域生活排水処理構想(現行:平成10年作成)」の見直し(平成13年〜平成14年:高知県)状況等を考慮しつつ、町村合併も視野に入れ、地形的特性、地域間連携状況等を踏まえた効率的整備を目指しています。
[新たな視点(高度化・付加価値)への期待]
地方では、厳しい財政事情もあってか、「処理して川に戻すだけの下水道には、まだ着手できないよ」との雰囲気も感じられます。
今後、下水道に対する役割の高度化等に向け、投資効果、生態系保全、増大する水需要への対応等考慮し、処理水の多面的な再利用を中心とする「総合的な水環境再生・創出事業(としての下水道)」への進化が、下水道整備促進の契機にもなるよう期待されています。
このような下水道の多様な役割、効果のprも兼ねて、地域住民・npoとの連携をとりつつ、例えば処理場内のビオトープ整備等による、新たな環境学習拠点の場としても、アピールできれば素晴らしいと思います。
4.下水道ETC〜FOR高知の自然環境
[豊かな自然環境の保全]
高知の山・川・海を取り巻く「水・土・緑・太陽・生物」が織りなす素晴らしき自然生態系、まさに何物にも代え難い、この貴重な「自然の恵み」。この「寡黙な環境」に負荷をかけ続け、気づいた時には「不可逆的な状況」に陥っていく。
このような危険なシナリオを回避し、この豊かな素晴らしき自然を将来世代へ継承していくため、下水道整備に携わる者として、そして、現世代の一人としての使命だと思っています。
[新たな21世紀の想い]
私は、高知県伊野町出身で、町内には仁淀川が流れ、母校の伊野小学校校歌「仁淀の水は、豊かに流れ、清く、平和な僕らの心……」にもあるように、私たちを育ててくれたふるさと高知の豊かな自然を、これからは、自分たちが守らなければならない。
新たな21世紀が、明るい「水の世紀」になるようにとの気持ちで、引き続き、高知県内の下水道整備促進に向けて、js高知工事事務所も、高知県はじめ関係市町村の方々とともに努力を続けてまいりたいと考えています。

HOME