寄稿
![]() |
|
兵庫工事事務所は、昭和50年7月神戸工事事務所として設置されて以来、今年で27年目を迎えています。当事務所の所管区域は、県内全域であり、日本海から太平洋までの、広大で多彩な地勢・風土です。
兵庫県の生活排水整備目標は2004年には県下の生活排水処理率を99%に高めることであり、「生活排水99%大作戦」と銘を打って全県的に進めています。平成13年3月で汚水処理整備率は90%、狭義の下水道普及率は82%です。
当事務所もこの計画に積極的に参加し、下水道の整備が遅れている町の下水道普及促進を中心に、最先端の技術と信頼の提供を行っており、今年度は5市10町から17箇所を受託の予定です。
その中で、特徴のある工事としては、神戸市東灘処理場の消化槽改築工事があげられます。先の阪神・淡路大震災で東灘処理場は壊滅的な被害を受けました。しかし、消化槽は震災による機能のダメージは少なく、現施設を使ってきましたが、調査により基礎杭は破壊されていることが判ったため、施設を改築することとなりました。消化槽の形状は、現施設は円筒形ですが、改築では消化効率の良い卵形としています。改築方法は既存の消化槽本体及び基礎構造物を除去した後、新しい卵形消化槽を建設しており、既存稼動施設との綿密な調整が必要となっております。現在、消化槽の約3分の1が立ち上がっています。
次に特徴のある処理場は日本海に面する豊岡市気比地区の港浄化センターです。この浄化センターは全体処理能力4,600立方メートルのod法の施設で、今回はその2分の1、2,300立方メートルの施設に着手しております。下流の水環境を考慮し、処理水は全量砂ろ過します。
当事務所管内では、毎年、いくつかの施設が新たに供用開始し、1年後、2年後に事後点検を行っていますが、js受託の施設が、委託団体にとって、真に使いやすい施設となるよう、職員一同力を注いでいます。
今後とも、関係機関の一層のご支援、ご協力を得て、兵庫県下の下水道普及率の向上に努めてまいりますので、よろしくお願いします。