建設グラフインターネットダイジェスト

〈建設グラフ2001年9月号〉

寄稿

宗谷管内の基盤整備について

―さらなる発展を目指して―

北海道稚内土木現業所長 倉見 誠

はじめに
宗谷管内は豊かな自然に恵まれ、水産業・酪農菓・観光等を基幹産業としていますが、道央圏からの距離が遠く、さらに交通手段を道路に頼る地域がほとんどのことから、高速交通網の整備や冬期間の安全通行の確保が重要な課題となっています。
こうした状況の中、稚内土木現業所では、地域のニーズを的確に捉え、豊かな暮らしと自然に満ちた活力ある宗谷の創造をめざして、様々な事業展開をしていきたいと考えています。
平成13年度の事業展開
稚内土木現業所の平成13年度の主な事業としては、道路事業では観光・レクレーション支援事業としての道道豊富浜頓別線、国の高規格幹線道路(豊富バイパス)へのアクセス道路としての道道メナシベツ豊富線、jr代替バス路線である道道猿払鬼志別線を整備促進します。
また、離島の生活・観光道路としての道道礼文島線、道道沓形仙法志鴛泊線の線形改良や落石等の災害防止対策を推進します。
冬道対策としては、道道稚内幌延線、道道浅茅野台地浜頓別線(浜頓別町)、沓形線法志鴛泊線(利尻富士町)等で防雪柵の整備を実施し、管内特有の地吹雪対策を推進します。
まちなみ景観の整備では、マイウェイ・アワーロード事業として推進してきた美深中頓別線の歌登市街地の完成を図ります。
街路事業では、稚内のフェリーターミナルに接続する利礼通り(道道稚内港線)の事業を平成14年度完成を目指し推進します。
下水道整備事業では、豊富町、利尻町での完成を図るとともに、利尻富士町、礼文町の処理場に本格着手します。
河川事業では、ウエンナイ川、猿払川、頓別川での築堤工、護岸工等多自然型川づくりを推進するとともに、鬼志別川でラブリバー支援事業を継続実施します。
砂防関係事業は、利尻雄忠志内川、アフトロマナイ川、豊富病院の沢川等で土砂災害防止事業を推進するほか、礼文元地で地すべり対策、稚内東浦地区、礼文起登臼地区の急傾斜地崩壊防止事業を継続して推進します。また、猿払知来別地区において雪崩対策事業を新規に着手します。
建設海岸事業では、富磯海岸、知来別海岸での離岸堤等を継続整備します。
漁港海岸事業では、利尻仙法志海岸において「魚を育む海岸事業」として離岸堤の継続整備を促進します。
漁港事業では、富磯漁港など3港で外防波堤を継続整備します。
また、平成13年度から新たに漁港と漁場を総合的・一体的に整備する広域漁港整備事業では、頓別漁港に新規着手します。
厳しい財政状況の中ではありますが、宗谷管内のさらなる発展のため効率的、効果的な事業の実施などに職員一同努力してまいりますので、ご理解とご協力をお願いいたします。
◆美深中頓別線 マイウェイ・アワーロード事業
 L=約790m
 (内歌登線l=790m)、
 W=9m+2@4.5m
 H 4年度.指定
 H13年度完成予定
*緑豊かな川と近代化した商店街にふさわしい街並と景観に生まれ変わる
▲沓形仙法志鴛泊線(湾内地区)
▲ウエンナイ川広域(基幹)河川改修工事 ▲稚内大岬3急傾斜地崩壊防止工事

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