〈建設グラフ1999年7月号〉

寄稿

千葉市社会基盤整備関係5局長の視点

千葉市経済農政局長 太田 宏 氏

昭和15年6月19日生
昭和39年日本大学法学部卒業
昭和39年4月千葉市役所入職
昭和62年4月建設局土木部道路調査課長
平成 2年4月財政局財政部管財課長
平成 3年4月総務局総務部参事兼行政管理課長
平成 5年8月下水道局管理部長
平成 7年4月市民局市民部長
平成11年4月経済農政局長
平成9年農業粗生産額は県下第5位
本市の農業は、都市化等の影響を強く受けながらも、首都圏という大消費地に恵まれた立地条件を生かして、園芸をはじめとした生産性の高い都市型農業が展開されており、平成9年の農業粗生産額は県下第5位を誇り、食料を安定的に供給する役割を果たしています。
さらに近年、都市生活の中では求めることができない豊かな自然とのふれあいについて、農業・農村の持つ多面的な機能に、新たな期待が寄せられています。
また、国においては、昨年9月の「食料・農業・農村基本問題調査会」の答申を踏まえて、来るべき21世紀において、農業・農村の持続的発展を通じ、国民が安全で豊かな暮らしを確保していくため「食料・農業・農村基本法」の制定が予定されています。
このように時代は、今、まさに農政の重要な転換期を迎えており、国の動向を見守りながら各種施策を総合的に進めて行く必要があります。
先端技術の導入で効率的・安定的な農業経営体の育成に努める
本市においても、本年度は第6次5か年計画の4年次にあたり、「都市型農林業の定着」をめざして、農業生産基盤の充実強化を図るため、農用地の有効利用と担い手の育成・確保の推進をはじめ、農業機械施設の近代化や、農業生産団地の育成、複合型植物工場の稼働、先端技術の導入など、効率的かつ安定的な農業経営体の育成に努めています。
また、土づくりを基本に、より安全な農産物の生産・供給を目指して環境保全型農業の推進や、公共用水域の水質保全と農村環境の整備を図るため農業集落排水事業を推進するとともに、森林の公益的機能を高めるため優良森林の整備等各種施策の展開を図っています。
今後10か年の「農業基本計画」に着手
さらに、現在本市では、21世紀におけるあるべき将来の都市像と都市づくりの基本的な方向性を明らかにする市政運営の指針となる「千葉市新総合ビジョン」の策定作業を進めるとともに、農業の新たな振興方向と施策体系の今後10か年の目標となる「農業基本計画」を策定中であります。
●野呂地区農業集落排水処理施設建設工事

工事概要:土木・建設工事一式
鉄筋コンクリート造・平屋建て
(建築面積202.12m2、延べ面積310.69m2
工期:平成8年10月25日〜平成10年2月28日


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