〈建設グラフ1999年7月号〉

寄稿

千葉市社会基盤整備関係5局長の視点

千葉市下水道局 田中修司 氏

昭和29年2月12日生
九州大学工学部水工土木学科卒業
昭和52年4月建設省採用
平成 4年4月建設省土木研究所下水道部下水道研究室長
平成 9年4月日本下水道事業団参事、計画部計画課長
平成10年7月建設省都市局下水道部公共下水道課町村下水道対策官
平成11年4月千葉市下水道局長
災害に強いまちづくりが目標
本市の第6次5ヶ年計画「ゆめ・いきいき千葉プラン」では、市民生活の質的向上、大都市にふさわしいまちづくりを目標とする中で、下水道整備計画は、うるおいとやすらぎのある快適居住都市の創出、災害に強いまちづくりを目標にしています。
その中でも、下水道普及率の向上を最重要施策として事業の推進を図っています。
平成10年度末の下水道普及率は81.2%となったものの、全国の13政令都市の中では下位に位置しているのが現状です。大都市としてふさわしい都市基盤整備を図るべく、普及促進事業を最優先に、5ヶ年計画の目標値である下水道普及率85%の早期達成に向け努力しています。

「21世紀の下水道マスタープラン」を検討中
また、21世紀の展望については、21世紀の市政の基本目標である「千葉市基本構想」の策定と併せて、2001年から2015年迄の市政運営の中長期的指針となる、「ちば・ビジョン21」の策定を現在全庁的に取り組んでおり、下水道局においても、それらの動きと連動しながら、「21世紀の下水道マスタープラン」の検討を進めているところです。
その内容は、「人・水の調和を永久に支える下水道」をスローガンに掲げ、@下水道の処理水の活用、水路・雨水調整池利用による親水空間の創出、雨水の貯留浸透事業の推進による地下水涵養などから、良好な水環境の再生を図り、「緑と水辺に恵まれた多自然型都市創り」に貢献する。
A公共下水道等の汚水施設整備、合流式下水道の改善、高度処理、初期降雨対策を推進し、公共用水域の水質改善に努めると共に、雨水、下水処理水、下水汚泥、下水熱等の利用や活用による省エネ、省資源、循環を基調とした「地球と共に生きる循環型都市創り」に貢献する。
B公共下水道施設の計画的な改築・更新、下水道施設上部空間等の市民開放による憩の場の提供、浸水対策のための施設整備や雨水の貯留浸透事業を推進し「生活環境のゆとりと安全確保」に貢献する。
以上3つの目標を柱に、今後の施策について検討しているところです。
●下水道排水施設工事(浜野川雨水5号幹線1工区)
■工事概要
シールド工事(一次及び二次覆工)
工事延長1,239m
仕上内径2,200mm


●千葉市寒川雨水ポンプ場建設工事
■工事概要
ポンプ棟工 1式
仮設工1式

●南部浄化センター水処理施設土木工事(B系列その1)
■工事概要
概略構造寸法 幅57m×長さ186m×深さ4.5〜12m
処理対象水量 約66,000m3/日
最初沈殿池 8池、反応タンク 4池、最終沈殿池 8池



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