建設グラフインターネットダイジェスト

〈建設グラフ2003年1月号〉

寄稿

平成16年度完了をめざし、河川災害復旧事業を推進

平成12年7.15〜16梅雨前線豪雨の爪痕・・

新潟県 新津土木事務所長 阿部 良満

阿部 良満 ひろかわ・せいいち
昭和22年4月19日生まれ
昭和45年3月法政大学 工学部 土木工学科卒業
昭和45年4月県庁入庁(加治川、胎内川開発事務所)
昭和57年4月河川開発課 技師
平成 4年4月河川課 副参事(防災海岸係長
平成11年4月河川課 参事(課長補佐)
平成14年4月新津土木事務所長
▲7.15〜16梅雨前線豪雨(新潟日報h12.7.17掲載)

新潟県新津土木事務所の所管区域は、本県の北よりの中央部に位置し、信濃川・阿賀野川の大河川と両河川を結ぶ小阿賀野川以南、東蒲原郡及び南蒲原に至る面積447.06km2、人口約13万8千人の地域で、行政区域は新津市・五泉市・中蒲原郡村松町及び小須戸町の2市2町となっており、管内の総面積は県全体の3.6%、人口で5.6%を占めています。

主な事業概要として、特に「災害」については、平成12年7月15日夜半から16日未明にかけて、発達した梅雨前線が五泉市から村松町上空に停滞し局地的に激しい降雨があったことから、道路の決壊・河川の護岸決壊・床上浸水・床下浸水等の被害が多発しました。復旧事業は平成12年度〜平成16年度までの5年計画として実施しています。浸水被害が多く発生した五泉市、村松町を流れる能代川及びその支川の宮古川・辻川・牧川・滝谷川の5河川では、越水による背後地の浸水被害を解消する目的で築堤・河道掘削により河積拡大を図る「河川災害復旧助成事業」で、またそれより下流の能代川及び小阿賀野川では、それに伴う流量増による断面不足箇所について、平成10年に国の補助事業として創設された「河川災害復旧等関連緊急事業」で実施しております。これにより、上下流一貫した災害復旧事業での対応となっています。
なお、小阿賀野川の災害復旧事業は、信濃川の合流点部分については直轄で、また、その他の部分は新潟土木事務所で実施しています。当管内での災害復旧助成事業の延長は支川付近の約12.8km、事業費は約205億円で、災害復旧等関連緊急事業は延長約12.2km、事業費は約160億円、上流部の能代川では3箇所が河川バイパスの計画となっています。
現在、平成16年度完成に向け、事業進捗に努めています。

管内の道路網は、平成7年度に開通した磐城自動車道を軸として、新潟市〜三条市の南北を結ぶ国道403号、新発田市〜白根市の東西を結ぶ国道460号、安田町〜加茂市と広域に結ぶ国道290号の3本の国道及び地域内道路として、新津市〜村松町を結ぶ新津村松線、新津丘陵の峠越えの白根安田線、村松田上線が骨格を成し、その他の主要地方道、一般県道が縦横に配置され、道路網のネットワークを形成しています。現在、国道403号バイパスの延伸や460号の4車線化などの事業を進めています。

管理道路延長は平成13年4月現在、国・県道あわせて221.47kmのうち、改良済延長は185.11kmで改良率83.6%、一方、舗装済延長は221.47kmで舗装率100.0%となっており、いずれも県平均の改良率76.5%、舗装率96.3%と比較しても高い進捗状況となっています。


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