建設グラフインターネットダイジェスト

〈建設グラフ2002年12月号〉

寄稿

効率のいい、下水道事業の推進を

北海道上富良野町 上下水道課長 早川 俊博

はじめに
上富良野町は、北海道の中央部富良野盆地に位置し、東は国立公園大雪山系の十勝岳山麓を境として新得町・南富良野町・富良野市に、南と西は中富良野町に、北は美瑛町に接しており、行政面積237.18u、旭川市まで40km、旭川空港まで30kmの至近距離にあります。
本町の歴史は、明治30年に三重団体の開拓者が入植して以来、明治36年に現富良野市と、更に大正6年に現中富良野町と分村し、昭和26年に町制を施行しております。昭和30年に自衛隊が駐屯して以来、人口は17,000人と急増しましたが、その後農村部の過疎化により12,800人まで減少し現在に至っております。
本町の産業は農業が主体であり、平地は水田、丘陵地は畑作地帯で、主要作物は豆類・馬鈴薯・麦類・ビート。特産物としては、アスパラ、ホップ、ラベンダーがあり、特にラベンダーは観光の面でまちのprに大きく寄与しております。
下水道事業の現状
本町の公共下水道事業は、昭和53年に町の10ヵ年総合計画策定のためのアンケート調査の結果、下水道の要望が高かったため、基本計画の策定に着手し、昭和57年に基本計画を策定するとともに事業認可を受けて公共下水道事業に着手し、平成3年7月に一部地区を供用開始するとともに下水の処理開始をし、以来6回の事業認可変更を行っております。平成13年度の末整備状況は、認可面積394haのうち整備面積は334.54ha、浄化センターの1目当たりの処理能力は3,240立方メートルで普及率は63.4%に達しております。平成14年度の下水道事業としては、汚水管1,730mの管渠布設、また浄化センターの整備については、平成12年度に汚泥処理施設(脱水機7立方メートル)の増設を行い、平成13年からは3系目の増設(1,620立方メートル)工事を行っており、平成15年4月の供用開始を目指して工事を進めております。
おわりに
社会が変化し豊かになるとともに、下水道に求められる役割も高度化、多様化と変化しております。我々事業者側は、これら町民の声を受けて、今後の下水道事業を効率よく進めていかなければと考えております。
特に地方の財政が厳しい中「いかに効率よく」施設の更新等の課題を推進するかが鍵となっておりますが、公共事業を取り巻く情勢は大変厳しい状況にあることから、事業執行に当たっては、より一層のコスト縮減に努めるなど、効率的な事業の遂行をし、快適で豊かな下水道づくりを目指し、今後の事業を実施して参りたいと思います。

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