建設グラフインターネットダイジェスト

〈建設グラフ2002年9月号〉

寄稿

愛知県内の直轄国道5路線を支える

国土交通省中部地方整備局 愛知国道工事事務所長 渥美 満康

渥美 満康 あつみ・みつやす
昭和23年1月2日生まれ、愛知県安城市出身
昭和45年3月名城大学卒
平成2年4月建設本省道路局国道一課係長
平成4年4月中部地建愛知国道工事事務所設計課長
平成6年4月中部地建道路部道路計画第一課長補佐
平成8年11月中部地建名四国道工事事務所副所長
平成10年4月中部地建道路部道路管理課長
平成11年4月中部地建企画部技術管理課長
平成13年7月中部地建企画部技術開発調整官
平成14年4月現職
事業概要
平成14年度は、新たな道路整備五箇年計画(平成10年度〜平成14年度)の最終年として、中部の道路整備の将来ビジョン「人と車が共存する交通圏づくり」・「世界に開かれたネットワークづくり」・「地域の個性が生きる道路づくり」・「豊かで安定した生活を支える道路づくり」を図るため、愛知県内の直轄国道の5路線について対話型行政「未知普請」の精神に則り、積極的に道路整備を進める。
篆刻をモチーフに制作した
「未知普請」のシンボルマーク

▲瀬戸北IC(完成予想図)
平成14年度重点事項
(1)国道302号
●名古屋環状2号線(一般国道302号)l=66.2q(うち愛知国道分54.3q)

名古屋環状2号線は、名古屋市の外周部(東西約15q、南北約20q)を通過する延長約66.2qの環状道路であり、自動車専用道路(高速道路・東名阪道)と一般道路(国道302号)から構成。名古屋市を中心として放射状に伸びる幹線道路や名古屋高速道路等と主要地点で連絡し、名古屋圏の都市機能を活発にする環状道路としての役割及び各種の大規模プロジェクトの実現を支える役割を担っており、21世紀初頭までの整備を目標としている。

(2)国道475号
●東海環状自動車道(一般国道475号)l=160q(うち愛知国道分10.2q)

東海環状自動車道は、名古屋市の周辺30〜40q圏に位置する愛知・岐阜・三重3県の諸都市を環状に連絡し、高速自動車国道と一体となって、広域的なネットワークを形成する高規格幹線道路である。このうち、第二東名高速と東海北陸を接続する豊田東jctから美濃関jctは名古屋都市圏の交通環境の改善とともに、愛知万博・中部国際空港のアクセス確保等に重要であり、平成16年度(2005年)の開通を目標に鋭意事業の促進を図ることとしている。 (3)国道22号
●名岐バイパス(一般国道22号)l=22.28q

名岐バイパスは、名古屋市から一宮市を経て岐阜市に至る重要な幹線道路であり、名古屋都市圏の放射状道路としてネットワークの骨格を担うとともに周辺地域の発展を促す重要な路線である。
●名岐道路l=35.1q
名岐道路は、愛知県西春日井郡清洲町(名古屋環状2号線・清洲jct)から岐阜県岐阜市までを結ぶ自動車専用道路であり、自動車交通の円滑な処理、国道22号の混雑緩和、計画的な地域整備促進等といった広範な社会経済効果をもたらす重要な道路である。現在清洲jct〜一宮市間について、国道22号上に高架構造の計画で、名古屋高速道路公社において事業化しており、このうち愛知国道では、清洲jctから主要地方道春日井稲沢線までの区間を名古屋高速道路公社から受託し、整備を推進している。
▲工事着工した名岐道路
(4)国道41号
●名濃バイパス(一般国道41号)l=21.8q

名濃バイパスは、中京間と北陸をつなぐ一般国道41号のうち、名古屋市〜岐阜県美濃加茂市間約22qの道路で名古屋都市間の放射状道路としてネットワークの骨格を担うとともに周辺地域の発展を促す重要な路線である。
●名濃道路l=8.2q
名濃道路は、名古屋市(名古屋環状2号線・楠jct)から岐阜県美濃加茂市を結ぶ自動車専用道路であり、急速に進む周辺土地利用及び施設利用の増加(名古屋空港、トラックターミナル、名古屋市中央卸売市場北部市場等)、周辺街路の交通混雑緩和、定時性の確保等、地域の都市活動の発展に大きく寄与する重要な道路である。このうち、楠jct〜小牧市間については、国道41号上に高架構造の計画で名古屋高速道路公社が平成6年度から事業着手しており、平成13年10月には、楠jct〜小牧南ic間が開通した。残る、小牧ic〜小牧北icについては、平成14年内の開通を目途に鋭意事業を推進している。
▲名古屋高速小牧南IC付近
(5)国道1号
●国道1号環境整備事業

[岡崎環境整備l=5.3q 安城環境整備l=2.54q]
岡崎市・安城市を東西に貫く国道1号は日交通量が5万台を超え日本経済を支える大動脈としての役割を担っているが、4車線道路としては、道路幅も狭く、広域幹線・市街地内の幹線に相応しい道路整備が求められると共に、沿道環境の改善が求められている。
このような状況に対応するため道路幅員の拡幅(車道・歩道等)、右折レーン及び植栽帯を設置して、良好な沿道環境を確保する目的の事業であり、早期完成が必要とされている。 ●国道1号震災対策橋梁架替事業
一般国道1号の名古屋市中川区富田町(国道302号)〜三重県桑名郡長島町間の名古屋西部区間には、昭和初期(6〜8年)に建設された橋梁が10橋(うち2橋完成)あり、建設後既に70年近く経過している。近年の車両の大型化に伴う耐荷力や地震時の安全性確保等の観点より、1号西部区間の4車線拡幅計画と整合を図りつつ橋梁架替事業を早期に進める必要がある。
▲岡崎環境整備(モデル区間) ▲日光大橋 延長(L=108.9m) ▲善太大橋 延長(L=70.0m)

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