建設グラフインターネットダイジェスト

〈建設グラフ2002年8月号〉

寄稿

福岡県北部における県民の安全と、住みよい地域づくりを目指して

福岡県 宗像土木事務所長 齊藤 和之

齊藤 和之 さいとう・かずゆき
昭和22年11月21日生まれ、久留米市出身、熊本大学卒
河川開発課参事補佐(兼)調査係長、那珂土木参事補佐
河川開発課課長技術補佐
五ヶ山ダム建設事務所長を経て、現職
1.鐘崎海岸
鐘崎海岸の自然環境を損なうことなく越波を軽減させ、なおかつ砂丘の確保とサーフィン等の海洋性レジャーに影響の少ない、沖合海中に没する幅広堤防の人工リーフを設置する。現在、侵食が激しかった東側に4基(800m)を築造完成しているが、砂浜も回復しており、一定の成果を収めている。
▲鐘崎海岸 海岸環境整備工事
2.大島循環線
離島振興事業として、玄界灘に浮かぶ大島(大島村)の社会資本整備と位置付け、島内を一巡する県道大島循環線の道路改築事業を積極的に進めている。
大島村には、基幹道路として県道大島循環線があるが、島西側の循環であることから、平成4年度から今日までに大島村の活性化に寄与すべく、東側への延伸を図るため道路整備及び調査が行われている。
県道大島循環線の整備延長は3,600mあり、これを完成させることで島内を一巡する基幹道路が確立し、周辺へのアクセスの利便性も増大する。この他、生活関連道路になると共に、観光道路としての役割を担うことから、大島村の社会経済の活性化が大いに期待されている。
平成12年度までに1,200mが完成、供用開始しており、この中には島内で最長の橋となる漁火橋が完成している。現在、残り2,400mも道路施工中または設計調査中であり、平成17年度の完成を目指し鋭意事業を促進中である。
なお、平成13年7月に温泉施設(さざなみ館)が完成した一方で、宅地造成等も計画しており、当該事業が過疎化に悩む大島村の社会経済の活性化を促しつつあり、道路整備の早期完成が望まれている。
▲大島循環線 道路改良工事
3.若宮玄海線
本路線は、福岡県北部に位置し、若宮町の九州自動車道・若宮ICと宗像市の国道3号線を連絡し、玄海町の国道495号を結ぶ主要幹線道路である。
周辺地域は、福岡・北九州2大都市圏のほぼ中間で、近年そのベッドタウンとして急速に発展し交通量も激増しているところである。
円滑な交通体系の確保や安全性はもとより、沿線地区の活性化、宗像市と筑豊地域の文化産業の交流促進を目指し、アクセス道路としてのバイパス事業を進めている。
▲若宮玄海線 道路改良工事

HOME