建設グラフインターネットダイジェスト

〈建設グラフ2002年8月号〉

寄稿

【特集:日本道路公団九州支社─part2─】

新北九州空港と連絡する(北九州〜苅田)間を起工

日本道路公団九州支社 福岡工事事務所長 香月 廣志

香月 廣志 かつき・ひろし
昭和43年4月日本道路公団入社
平成9年4月名古屋建設局 建設第一部 工務第一課
平成13年2月九州支社福岡工事事務所長
事業概要
福岡工事事務所は、平成8年7月1日に設置され、東九州自動車道(以下、東九州道)のうち福岡県北九州市から同県京都郡豊津町までの約24km間の建設、福岡県築上郡椎田町〜同郡大平村までの約15kmの調査、および九州縦貫自動車道(以下、九州道)のうち福岡県北九州市から同県大牟田市までの約135km間の拡幅・改良等の工事を担当している。
東九州自動車道
東九州道は、北九州市を起点として、福岡、大分、宮崎、鹿児島の各県を結び、大分市、宮崎市、鹿屋市を経て鹿児島に至る九州東部を縦貫する延長約436km(大分自動車道32qは含まず)の高速道路。北九州市で九州道から分岐し、途中大分県日出町及び大分市で九州横断道長崎大分線と連結し、その後、宮崎県延岡市で九州横断道延岡線と、宮崎県清武町では九州道宮崎線と、さらに、鹿児島県加治木町で九州道鹿児島線と連結する。
また、路線の沿線には、多くの重要港湾や空港をはじめ、北九州市、大分市、延岡市などに代表される生産拠点都市が位置しており、これら海・空の交通拠点や生産活動の場などを有機的に結ぶ路線の役割も果たす。
東九州道は、九州道および九州横断道とともに九州の高速自動車国道の循環型ネットワークを形成して、東九州地域の産業・経済・文化の振興と均衡ある発展を図り、また交通混雑の緩和・輸送時間の短縮など沿線都市の生活向上・活性化に資するものと期待されている。平成13年度までに全長約436kmのうち約81kmが開通し、現在は約183kmの区間で事業中である。 1.北九州市〜豊津間の路線概要
北九州市の小倉jct(仮称)で九州道から分岐した路線は、貫風致地区の山岳地帯を2本のトンネルで抜け東進し苅田町に入り、建設が進められている新北九州空港と連絡する苅田IC(仮称)に至る。同ICから新空港までは建設中の県道新北九州空港線と連絡。また、小倉jct(仮称)で九州道との接続に伴い九州道の付加車線設置を行う。
苅田ICからは、苅田町の丘陵地を3本のトンネルで抜け南進して行橋市に入り、一般国道201号と交差した後、行橋ICに連絡。同ICは計画中の都市計画道路行橋インター線により一般国道201号と連絡する。
行橋ICからは京都平野を東南に進み、今川を渡河した後、平成筑豊鉄道及び一般国道496号と交差して豊津町に入り、祓川を渡河して豊津ICに至り、同ICで一般国道10号(一般有料道路椎田道路)と連絡する。

▲東九州自動車道 苅田IC完成予想図
2.椎田町〜大平村間の状況
平成11年3月24日、椎田〜宇佐間が新たに整備計画決定され、そのうち福岡県内の区間を当事務所が担当。現在、実施計画認可を受けるべく、技術的調査や関連公共事業調査及び自然環境調査を実施している。
九州縦貫自動車道
九州道は、総延長428kmが平成7年7月に全線開通している。鳥栖IC〜久留米IC間の6車線拡幅をはじめとし、太宰府ICにおける福岡都市高速道路の直結、鳥栖jctにおける福岡から長崎に向かう専用ランプ等の新設工事等の改築事業を行った。また、福岡ICでの福岡都市高速道路との直結のための改築工事を平成14年3月に終えており、さらに小倉東ICへは北九州都市高速道路が接続することになっている。
▲鳥栖jct改築事業完成(平成13年3月24日) ▲福岡都市高速2号線と太宰府IC連結(平成11年3月27日)
福岡IC改築事業
昭和50年3月13日に開通し、平成12年度の日平均出入交通量は38,000台に達している。福岡都市高速四号線の新設に伴い、九州道福岡ICとの直結の実施計画変更認可を平成10年1月16日に受け、IC直結部分については、福岡北九州高速道路公社と調整を図り事業を進め、平成14年3月に完成を迎えている。
▲福岡都市高速4号線と福岡IC完成予想図

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