建設グラフインターネットダイジェスト

〈建設グラフ2004年10月号〉

すぺしゃると〜く

ワイン城改修は2005年4月にグランドオープン

北海道池田町長 勝井 勝丸 氏

勝井 勝丸 かつい・かつまる
昭和 25年6月11日生まれ
昭和 49年 3月 山梨大学工学部発酵生産学科卒業
昭和 49年 4月 池田町役場奉職
昭和 55年 1月 企業部ぶどう・ぶどう酒研究所醸造係長
平成 5年 1月 福祉課長
平成 8年 4月 企業部長
平成 12年 10月 池田町長就任
『ワインの町』で知られる池田町は、ワイン事業の効率化を進めつつ、農産物の付加価値を高めることで、活性化を図ろうとしている。勝井勝丸町長に、ワイン事業の現況と、今後の戦略などを伺った。
――4年前に町長に就任してから、最初に取り組んだ政策は
勝井
町民に対する行政サービスを、常に相手の身になって優しく接しつつ、親切丁寧に行うというサービス精神を持つよう、職員に提唱して、だいぶ改善されてきたと思います。
また、行政情報を積極的に公開するため、ホームページや広報「いけだ」などを通じて、町の収支を記したバランスシートなどを公表しました。
私の基本的な考えは、「分かち合う情報、一緒に考え、共に行動」ですから、情報をみんなで共有することにより、住民を挙げて町の問題点を一緒に考え、まちづくりを進めてきました。
――マチのシンボルであるワイン城の改修工事に着手していますね
勝井
ワイン事業の経営を効率化させるため、離れた場所にあった倉庫からの搬送に、年間数千万円の費用がかかっていた流通コストを削減するため、ワイン城の横にそれを建設しています。
また、今までは入室禁止となっていたワイン城の地下熟成室に、見学者通路を整備して利用しやすいエレベーターを設置しました。そして、目の前で製造されたワインをその場で購入できるように、これまで分離されていた物産センターもワイン城の1階に整備します。
観光客に来ていただき、ワインを購入してもらったり、レストランで消費していただくことが大事です。そして、観光客を通じて、池田町の良さを全国に広めていきたいものです。そのために、来年4月のグランドオープンに向けて、これからも整備を進めていきたいと思います。
――その他、千代田大橋の架け替えが決まりましたね
勝井
この橋は、帯広から池田、本別、足寄、阿寒まで繋がる242号線にある橋で、東へ通じる重要な幹線ですが、築後50年が経過し、老朽化が著しく、幅も今では狭隘化しました。 このため、大型車の交通に弊害が生じたり、冬道などでの危険性が多いので、早期建設の要望をしてきました。
それがこの3月に決定し、11月から着工する予定と聞いています。今後も、短期間で工事が進み早期供用できるように働きかけていきたいと思います。
――三位一体改革や、市町村合併については、どう考えていますか
勝井
池田町でも他町と任意協議会を設置し、様々な議論を行ってきましたが、望ましい将来像が見えなかったのが実情です。やはり、地方分権や地方交付税の在り方がはっきりしない段階で合併しては、先行きが不安です。したがって、広域行政などを展開しつつ、新たな自治体としての展望が開ける状況になれば、さらに検討していきたいと思います。
――池田町の活性化に向けて、今後の政策展望は
勝井
池田町にはワインだけでなく、素晴らしい農産物がたくさんあります。その物に付加価値をつけた商品を開発していくことが、町の活性化、雇用の促進にも繋がり、町の元気づくりに繋がっていくはずです。その「池田ブランド」というものを、より堅固なものにしていきたいと思います。

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