建設グラフインターネットダイジェスト

〈建設グラフ2003年6・7月号〉

interview

(後編へ)

200ヘクタールに及ぶ金沢大学の大規模移転が実現(前編)

大学病院の再構築で高度先進医療を確立

金沢大学施設部長 前田 廣志 氏

前田 廣志 まえだ・ひろし
昭和 19年 生まれ、兵庫県出身、大阪工業大学高等学校建築科卒
昭和 38年 文部省管理局教育施設部大阪工事事務所入省
昭和 52年 神戸大学施設部建築課第二工営係長
昭和 59年 管理局教育施設部福岡工事事務所工営係長
昭和 61年 大臣官房文教施設部福岡工事事務所施設係長
昭和 63年 大臣官房文教施設部福岡工事事務所専門職員
平成 元 年 琉球大学施設部建築課長
平成 4年 大分大学施設課長
平成 6年 愛媛大学施設部企画課長
平成 8年 大臣官房文教施設部広島工事事務所所長補佐
平成 13年 金沢大学施設部長
金沢大学は現在、角間キャンパスへの統合移転の2期目の大規模な整備を進めている。角間キャンパスは丘陵地にあるため、都市景観上の高さ制限があり、高層建築で集約するという一般的な手法は許されない。かくして景観に配慮しながら、どのように敷地を生かし、効率的にキャンパスを生かしていくのか、整備上の課題などを前田廣志施設部長に伺った。
――全国の主要国立大学で、キャンパス再開発が精力的に行われていますが、その設計施工を担う施設部の体制は従来のままのようですね
前田
行政は、税金によって遂行されますから、例えば内訳書に記入されたわずか一行の数字にしても、膨大な裏付けがされています。施設部の人手不足を理由に大雑把に見積もったのでは、世間が承知しません。
本来、そうした非生産的な作業には人手が必要なのですが、その点だけを拡大して見ると、やはり行政批判の元になります。我々は、ジレンマの中で適正な業務を遂行していかなければなりません。
――大学の法人格が変わるため、どの大学も整備を急いでいるようです
前田
キャンパスの整備はユーザーの意見を聞きながら進めることが理想であり、少なくとも3年ほどの時間をかけて計画すべきですが、どの大学も法人化に伴う競争原理の導入や採算性の向上に向けて、施設整備を急がざるを得ません。
しかしながら、施設の整備は、計画、設計、積算、契約と地道な作業が伴います。また工事施工においても、地中部では不確定要素のリスクをかかえており、計画通りに進まないことが多々あります。
――統合移転整備第2期においても単年度で整備することになるのでしょうか
前田
それはかなり難しいと思います。というのは、契約も公募型やWTOでの合意によって、7億円を越えれば一般競争となります。そうなると、公告してから契約まで1月半くらいかかることになります。年度によっては国会が紛糾して暫定予算となれば、予算の示達が遅れてきます。
我々としては、示達があってから設計作業に着手したのでは間に合いませんので、前もって予算の示達があれば、それに向けて出来るだけ早く発注出来るよう段取りをするわけです。それでも、やはり示達以前から公告を早めるわけにはいかないのです。
――2期の移転もかなり大規模になりそうですね
前田
2期移転用地の面積は109haで広大ですが、4割程度の緑地も残しつつ、研究棟T〜Xをはじめとして、プロジェクト研究棟や図書館などの施設を計画しています。全施設の面積は約12万m2になりますが、現在までの移転の進捗率としては、土木工事を含め、予算ベースで約70%となります。
完成は2006年を予定していますが、来年度から法人化するに当たって、予算の仕組みや流れがまだはっきりと見えてきていません。従来のような特別会計ではなくなるので、補助金という一般会計の枠内で扱われるのではないかと思っています。そうなると、従来のような繰り越しは、できるのかどうかが問題となります。
――16年度は、独立行政法人になる以上、弊害となってきた規制を取り払う法整備も必要になるのでは
前田
当初の6年間を第1期中期計画と呼んでいますが、その中で文部科学省自体も、そうした経験は初めてのことになります。少年の家など、一部には先行で独立法人化しているところもありますが、国立大学は少し事情が異なる部分があります。第1期の中期計画の中で、ある程度軌道修正をしていく必要があるのではないかと、私は思っています。
現実に実施してみると、避けられないような問題が、どこの大学でも発生してくるはずです。それを修正しながら1期を終え、2期目におおよそのスタイルが固まってくるのではないでしょうか。どのようなスタイルになるかは全くの未知数ですが。
――現場の最先端で施工に当たる建設会社に対しても、国が説明する必要がありますね
前田
そうです。最近の入札行為は、非常に多様化しています。特に「国立大学等施設緊急整備5か年計画」では、1兆6千億円を投入するとのアドバルーンを上げたものの、その中には新たな整備手法(民間資金)の活用、いわゆるPFIも含んでいます。本学でも、ある棟はPFIで執行しつつあるのですが、その書類の量たるや膨大です。長いスパンの中でのリスクを想定し、それを全て公文書に明記しなければなりません。
また、従来の予算執行の仕組みであれば、図面を描いてしまえばその通りに造れたものですが、PFIでは契約書に、各部屋全ての使用を文章で表現するわけです。それを元に、請けたところが私たちと協議しながら設計を進めていきます。そうして完成したら移転登記してもらい、それを国が長期で償還していくというスタイルになります。
しかし、長いスパンの中では、社会情勢も様々に変化します。それにともなうリスクを現時点で想定して、その原因と責任分担を全て決めていかなければなりません。
――確かに、物価なども右上がりとは限らず上下に変動しますね
前田
貨幣価値自体もすぐに変動しますから、5年から10年先を予測したとしても、限界があります。契約方式にしても、一般競争あり公募型あり、さらに最近では総合評価制もあります。提案の中で入札価格と比較し、トータルでどうかを判断する契約です。
これは、従来のような単純な手続きでは済みません。委員会を開き、その中で各社の提案を比較検討し、その結果を分析、総合的に判断して点数を付けます。その上で委員会に諮って決める方式なのです。おそらく、今後はそれが主流になってくるでしょう。
――施設部が、施設面から合理化を進めていく必要がありますね
前田
そうです。法人化に向けて言えば、先に触れた積算においても、もう少し合理化できるのではないかと思っています。全てを国に依存するのではなく、大学自身が収益を得る手だてを考えなければなりません。
また、法人化されると、労働安全衛生法も適用されます。現行の公務員法に基づく安全ではなく、民間企業と同じ法体系が適用されるわけです。したがって、賞罰も適用されます。各研究室の教官全員が責任を負うわけですから、それに向けての指導や啓蒙活動も、事務局として取り組まなければなりません。
――問題は、いかにして収入を確保するかですね
前田
大学の収入というのは、現在は学生の授業料と病院収入しかないわけです。しかし、これからはそれでは成り立ちません。
金沢大学は27万m2のスペースを保有しているわけですから、やはり地域に開かれた大学として産業界、民間、地方自治体等と連携を図ってスペースを有効活用し、ギブアンドテイクによる収入を確保することが必要だと思います。
――大学病院の整備は進んでいますか
前田
宝町キャンパスの病院は、整備が進んでいます。中央診療棟は、昨年末に17,510m2分の契約をしました。計画における基本理念は、高次医療機関としての機能強化と、人間性を重視した質の高い医療の実現、地域医療への貢献、診療・事務機能の効率化としています。
こうした理念に基づき、診療、教育、研究のバリアフリーを推進し、患者の立場にたった高度の先進医療を行うバリアフリー医療・医学の実現を目指すのです。
もちろん、そうした高度医療を担う地域の医療拠点ですから、構造は免震構造とし、救急医療にも対応できるよう、ヘリポートも備えたものとなります。

▲宝町キャンパス(中央)及び鶴間キャンパス(右)
区  分 摘  要
(基幹・環境整備)
基幹・環境整備

2,110m2
事業費等 面積・事業費
2,110m2
12,421,500千円
(建  築)
病 棟
精神科病棟
中央診療棟
外来診療棟
(医)総合研究棟

38,780m2
2,120m2
17,510m2
19,750m2
18.260m2
事業費等 面積・事業費
96,420m2
43,530,900千円
総合計 面積・事業費
98,530m2
55,952,400千円
▲金沢大学宝町団地概要

(後編)

明確なコンセプトを描いて100年先も在り続けるキャンパスに(後編)

金沢大学の角間地区への大規模移転が進む

金沢大学は、200ヘクタールの広大な敷地への大規模な統合移転を進めている。100年建築が叫ばれる昨今に、この敷地をどのように生かして先を見据えたキャンパス整備を行っていくのか、100年先も在り続けるためにはどのような意識改革が必要なのか、前田廣志施設部長に伺った。

区  分 摘  要
(基幹・環境整備)
敷地造成
基幹・環境整備
970m2
事業費等 面積・事業費
970m2
27,947,749千円








(建築)
総合研究棟T(薬科学系・化学系) 27,790m2
総合研究棟U(環境系・電子系) 24,630m2
総合研究棟V(機械系) 16,150m2
総合研究棟W(学部教育棟T) 7,090m2
総合研究棟X(学部教育棟U) 4,240m2
総合研究棟Y(学部教育棟V) 2,690m2
プロジェクト研究棟 5,890m2
がん研究所 6,230m2
附属図書館等(福利施設共) 9,33m2
センター・ハードラボ、研究交流棟等 15,920m2
事業費等 面積・事業費
11,9960m2
35,038,080千円


学生寄宿舎・外国人教師宿泊施設 19,600m2
屋内運動場・課外活動施設 3,290m2
事業費等 面積・事業費
22,890m2
4,752,900千円
総合計 面積・事業費
14,3820m2
67,738,729千円
――この角間キャンパスの場合は、まわりに自然があり、その影響も想定しなければならないのでは
前田
絵はがきなどによく採用される兼六園のシンボルに徽軫灯籠がありますが、その灯籠の前に架かっている虹橋から角間キャンパスを眺めた際に、山の稜線から建物が見えてはならないという行政指導の制約があるのです。
キャンパスの有効利用という観点から見れば、本来は高層にして、ツインタワーのような形状でコンパクトに集約すれば、さらに緑も残すことが可能になるのですが、なかなか難しいところです。
――つまり、山頂のラインに沿う形で、斜面に這うように配置しなければならないわけですね
前田
稜線から構造物が見えてはならないとする制約がありますから、7階までしか建てることができません。一昔前の建築物であれば、階高は3.6m程度のもので十分でしたが、最近の建物は高度空調が採用され、設備も多様化しているため、4m前後の階高が必要になり7階が限度となります。
――角間地区への移転はどのようなかたちで行われているのでしょうか
前田
施設整備に関しては、金沢大学総合移転と題したパンフレットを作り、情報公開をしています。
総合移転の第一段階として、従前から諸施設が不足していた丸の内団地全部局を角間団地91haへ移転する第T期計画に着手し、平成元年度の文学部等の移転を皮切りに順次移転が行われました。平成7年2月の事務局、学生部を最後にT期計画123,600m2が完了しています。
第二段階として、金沢市内に分散し、敷地が狭隘でかつ施設が老朽化していた小立野(工学部)、宝町団地(薬学部、がん研究所等)が角間団地91ha隣接地の109haへ移転する第A期計画に着手しました。計画面積約120,000m2であり、現在総合研究棟T、U、V、Wの予算が示達され建設中です。また、図書館の9,330m2はPFIで執行する予定です。
――アカデミックゾーンの中心的役割を果たす総合研究棟にはどのような特徴があるのでしょうか
前田
U期キャンパスの中央に3棟が並列に位置される総合研究棟は、研究機関としての機能を集約した自然科学系部局の中心の拠点になります。
平面計画においてはテクニカルボイドを挟み、南側に教官研究室を、北側には実験室、さらにその北側に院生研究室を配置しています。また、研究交流を促すため、随所にラウンジやリフレッシュコーナーを設けています。
テクニカルボイドは実験室からの排気などに柔軟に対応し、廊下や実験室に光を導いて、最先端の研究環境をサポートできるようにしています。
――これは100年単位のものになりますね
前田
特に、文部科学省は第2次緊急5ヶ年計画の少し前くらいから、100年建築を盛んにアピールしています。既存の建物はこれまでは、壊して造るというスクラップアンドビルド方式だったのですが、今はそうではなく、全てリニューアルで対応しています。設備系統では15年から20年で更新します。
その他の特色としては、エクスプローラーラボがあります。どこにも属さずそれぞれの持ち分から使える面積が、全体計画の20%ほどありますので、プロジェクトで使用したい場合には学内で協議して、それが委員会で承認をされれば、使えるようになります。
▲第1ウイングの施工現場を望む
――時代と共に部屋の使用形態も変わっていくわけですね
前田
従来ですと、ある先生が個室を割り当てたら、退官するまで占有します。これからはそうではなく、「こういう研究をしたいからこの部屋の2ブロックくらい貸して欲しい」と提案をするわけです。とりあえず3年間貸し出します。研究の進捗状況如何によっては、延伸できますが、成果があがらない場合は退去してもらうわけです(笑)。我々はいわゆる借家方式と言っています。
それから建物の名称も、今では特定学部の校舎として呼ばず団地の総合研究棟と呼んでいます。これまでは、大講義室や実験室などの類似の建物を、それぞれの学部が別個に所有していたわけです。今はそうではなくて、類似のものは出来るだけ重複しないように端折り、面積を有効利用する方向になっています。
――地域への施設開放は
前田
当然、実施しなければならないと思います。しかし開放とはいえ、使用料くらいは負担していただき、維持管理にあてるなどの工夫をしていく必要があると思います。これまで、行政施設は造るだけ造ってメンテナンスが不十分だと、よく言われてきましたが、先生方は研究第一で、そうした収益行為をなかなか認知してくれない一面があります。
しかし、例えば健康の問題にしても、これからは治療医学ではなく予防医学が重要と盛んに言われているように、施設も常日頃のメンテナンスが重要なのです。放置し続けて手遅れになってから、全棟を建て替えるというのでは、無駄な出費となります。メンテナンスさえ十分であれば、古くなっても、むしろ建物としての風格が備わってきます。
▲テクニカルボイドは実験室から排気などに柔軟に対応する設備中庭であるとともに、廊下や実験室に光を導き、通風を可能にし、最先端の研究環境をサポートする
――現在、整備が進められている施設の強度は
前田
メンテナンスを十分に行えば、かなり長く使用できます。文部科学省の建物は公共物ですから、地震などの災害時には、近隣住民の避難場所ともなります。教育・研究の場であると同時に緊急時の避難スペースになりますから、強度基準にしても、さらにファクターを加味しています。阪神・淡路大震災の時も、国立学校は倒壊しませんでした。
――100年後にこのキャンパスが残るというのは、感慨と趣がありますね
前田
そうですね。私のひ孫の代までも残っているわけですから。ただ、それだけに担当者にとっては、つくり直しができないので大きなプレッシャーです。芸術家は気分の優れたときに製作できますが、我々は気分の優れないときでも、時間と予算に縛られ、エレベーションや色彩など、芸術の要素も求められるわけです。
そうして出来た物が何百年と残るのです。だから、形に残る仕事ができて羨ましいと、よく言われるのですが、プレッシャーは大きい。中には、失敗の跡が残って見たくない建物もあります。前を通るのが怖いものです(笑)
――それを踏まえて、施設整備の際に留意していることは
前田
やはり、ユーザーの意見を聞くことが必要です。ユーザーとしての学生の意見も聞かなければなりません。先生方だけの意見を聞いて設計してしまうと、学生には使いづらい。そのために、目安箱を設けています。
そして、やはり明確なコンセプトを持つことが必要です。理念もコンセプトもなく、漫然と空間をつくるのは疑問です。大学としてのコンセプトを描き、それに従って進めることです。
施設整備の手順としては、組織が設置され、どのように運用するかをしっかり議論されたソフトを元に設計するのが本来ですが、施設整備が先行すると、完成後には、ランニングコストの負担や管理は誰が負うのか等の問題が生じることになります。
これは、私としては納得がいかない話です。設計とは、運用の在り方が決まり、どんなユーザーが、どのように使用するのかといったポイントを押さえ、それに従って進められるものです。
▲中庭からアカデミックプロムナードを観る
▲アカデミックプロムナード
――いかにしてコストを掛けずに綺麗に保存していくか、難しいところですね
前田
そうです。特に理工系では、連続実験の最中に、水が止まったり電気が止まったりしたのでは、せっかく長時間を割いて準備してきたものが台無しになり、無駄になってしまいます。このことを私は、声高に主張しているのですが、現実にはなかなか難しい。
角間T期の建物は平成元年に着手し、7年に完成したので、比較的新しい建物になります。そのため、先生方にとっても、まだそれほどの危機感はないのでしょう。
環境面に置いても、一層の付加価値を高めて、キャンパス全体で意識改革をすれば、綺麗になっていくはずです。
――病院で現在、整備しているところはヘリポートを備えているわけですが、その他の特徴は
前田
免震構造を採用したのは、国立大学の附属病院では第1号で、もう出来上がっています。これが目玉ですね。先程お話しした中央診療棟についても、当然免震工法を採用しています。
――維持管理、電気・水道施設などは
前田
私が常に主張していることは、便利になればなるほどランニングコストがかかるということです。ランニングコストがかかるということは研究・実験の予算が減るということです。
しかし設計の段階で先生方のヒアリングを行うと、室性能面で必要以上の要求をされるケースがあるのですが、たとえば電気容量、コンセントの数等、イニシャルコストは一時的な負担で済むものの、問題はランニングコストをどうするかです。
▲開放的で上昇感のあるエントランスホール
――法人化にあたって予算面が大きな課題になると思いますが図書館やホールを開放し料金収益で補うということは
前田
国立大学の図書館には何十万冊という、公立の図書館にはない図書が山ほどあるわけです。それを見たい人は学生だけではなく、多数いると思います。CDのレンタルショップではないですが、会員制にして少しずつ料金をいただき、それを例えば書庫の整備をする費用にあてるとか、書庫のメンテナンスにあてるとか、会員制のカードを発行して使ってもらったら良いと思っています。
――大学の施設を貸し出すことができれば、ついでに教授まで時給講師として借りることもできますね。そして、地元の企業を集めてセミナーを行なうことも出来ると思います
前田
先生方も積極的に講義の出前をしてもらわなければなりません。
最近、脚光を浴びているのが、里山のフォーラムです。全国の地域貢献のためのフォーラムを当番校として行います。全国でもこれだけの里山活動を行っている大学はないと自負しています。他の大学でも、自然がもっと豊富なところはあると思いますが、それでも駅からバスで30分のところに、こういう環境があるのは、本学ならではでしょう。
▲角間Uアカデミックゾーン模型
――角間地区に大学を移転したプラスの要素でもありますね
前田
それは大きなメリットですね。皆さんは金沢大学がへんぴな山奥にあるとおっしゃるけれども、実はそれほどの辺境ではありません。駅から8km、バスで30分の距離ですから。自転車で来ても20分くらいで着くと思います。それでこんな環境に巡り会えるのです。山菜も豊富で竹藪が結構ありますから、すごくおいしいタケノコが採れます。それと山芋、タラの芽、香葉、三つ葉などがたくさん採れます。わさびも探したら出てくると思います。
――人口公園と違って天然の自然ですから、今まで見たことのないようなものが出てきますね
前田
ですからよく遊歩道を舗装したりしますが、ここではそれはしませんで、出来るだけ自然を自然のまま残す考えです。
知的創造空間・未来を拓く新キャンパス
金沢大学角間(U)キャンパス 施工業者

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